東京や大阪をはじめ11都府県に発令された緊急事態宣言により、歓楽街が大きな打撃を受けるなか、夜のクラブ業界にも“新しい営業様式”が取り入れられつつある。
高級クラブやラウンジなどが軒を連ねる、大阪最大の夜の街・北新地。だが、緊急事態宣言で午後8時までの時短営業のほか、酒類の提供が夜7時までと要請されたことで、休業する店も増えている。一方、盛況なのが梅田の東通り商店街エリアだ。
「時短要請を受け多くのクラブが営業時間帯を『昼』にシフト。無料案内所のオープンも前倒しにしたこともあって、北新地で遊んでいた人たちがこぞってそちらに流れ、今、梅田の『昼クラ』が大盛況なんです。とはいえ、北新地の女性ほどプロ意識がないので、なかにはフェイスシールドなしで接客している店もあるといいますからね。ま、痛し痒しといったところですかね」(情報誌ライター)
遊びに行って女の子と話はしたいが、感染リスクがつきまとう「昼クラ」は少しハードルが高い…。そんな懸念を抱く男性に人気なのが、LINEやSkype、Zoomを活用したリモート接客クラブだ。
「公式サイトで会員登録を済ませればチャットツールのアカウントが発行され、クラブ嬢と1対1でトークが楽しめるというもの。価格は30分当たり1500円~5000円程度で、『LINE Pay』やクレジットカードでの事前決済が可能です」(前出・ライター)
さらに、リモート嬢のなかには自分のプライベートの映像をライブ配信して、一晩に100万円単位で稼ぐ猛者もいるのだとか。
「今、クラブ嬢たちの間で人気なのが『17LIVE』という配信サイト。これには視聴者から配信者に対し、ベイビーコインというポイントを”投げ銭”できる機能があるんです。例えば、彼女たちがライブ配信しながらお酒を飲む。それを見てる人が“投げ銭”をする。視聴者はベイビーコインを購入し配信者に投げることによって応援でき、配信者は視聴者から贈られたベイビーコインを換金して報酬を得るというもの。お金を払ったら何か見返りがあるわけではないのですが、『君を応援しているよ』というメッセージは伝わりますからね。特に生着替えタイムでの“バスト渓谷”のチラリなど過激なシーンに投げ銭が殺到するようですが、実際、一晩のライブ配信で100万円以上稼ぐクラブ嬢は少なくありません。また噂ではライブ配信によって史上最高値である2億ポイントを獲得したというクラブ嬢もいて、コインの『換金率』は人によって違うため正確な収益はわかりませんが、換金率が低くても2000万円程度、高い場合は1億円程度だとされるので、ライブ配信で億万長者も夢じゃないということです」(前出・ライター)
高級クラブがバタバタと閉店する中、リモート副業や昼間の営業でコロナ禍を堪え忍ぶクラブ嬢たち。そのしたたかさには脱帽するしかない。
(灯倫太郎)