コロナ前から“自粛生活”を実践!引きこもりエンジニアが母親に言われたこと

 新型コロナウイルスの感染が日本で拡大し始めてから約1年。マスク着用や消毒の徹底だけでなく、旅行や外食、大人数で集まることなどあらゆる面で自粛を強いられ、非日常であったことがもはや日常になりつつある。

 だが、世間にはごく少数ながら「コロナ前と生活はほとんど変わらない」と話す者もいる。埼玉県内に住むシステムエンジニアの男性(30代)もそんなマイノリティのひとりだ。

「フリーのSEなので以前から在宅勤務でしたし、打ち合わせも世間で話題になる前からZOOMなどを使っていました。主に社内向けネットワークの構築を請け負っているのですが企業のテレワーク化に伴い、システム再構築などの依頼はおかげ様で増えています。だから、仕事面でコロナ禍で変わったことといえば、忙しくなったことくらいですね」

 まさにうれしい悲鳴とも言えるが、仕事以外にもおいても支障はさほどないという。

「買い物は基本的にネット通販で済ましますし、せいぜい週2〜3回コンビニに行く程度。もともと外食よりウーバーイーツ派だから外に食べに行くことも滅多にしなかったし、お酒も滅多に飲まないから居酒屋にも行きません。ネット上で仲良くしてる人は結構いますが、友達はそんなに多くないので(苦笑)。もともと昔からアニメやゲームが好きでプライベートでも家の中で過ごすのがお決まりだったんです」

 しかも、荷物も食事も配達員とは直接会わず、玄関前の荷物ボックスに置いてもらうようにしているとのこと。そもそもマンションでひとり暮らしをしているため、日常的に誰かと接する機会もない。一応仕事はしているものの、これでは引きこもりと変わらない。

「いやぁ、返す言葉もありません(笑)。ウチの母親も以前は人付き合いをほとんどしない自分のことを心配していましたが、今では『コロナから身を守るにはアンタみたいな生活が一番なのかも』って口にするほどです」

 確かに、これなら感染リスクを抑えることができるだろう。もっと根本的な部分で別の問題を抱えているような気もするが……。

(トシタカマサ)

※写真はイメージです

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