クリーニング店の倒産が急増!「テレワークの増加」だけではない深刻理由とは

 帝国データバンクの調査によると、2023年に発生したクリーニング店の倒産が過去最多ペースとなっていて、過去20年で最も多かった19年の28件以上となる可能性が高いことが明らかとなった。そこには、コロナ禍でテレワークが増えただけではない深刻な理由があるという。

「今年は7月までに発生したクリーニング店の倒産が21件あり、早くも昨年の15件を上回っていて、なおかつ過去20年で7月までに20件を超えるのは初めてのこと。クリーニング店は新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けた業界の一つであり、テレワークが普及したことによってスーツやワイシャツ類の扱いが激減。さらに冠婚葬祭も中止が相次いだことも大きな打撃となり、多くのクリーニング店が赤字経営となっているのです」(社会部記者)

 ただ、クリーニング店の倒産が増加傾向にあるのはコロナ禍よりも前からのことで、「日本クリーニング新聞社」によると最も店舗数が多かった1998年には16万4225件あったが、コロナ禍前の2018年には9万4102件と20年間で7万件以上も減少しているのである。クリーニング離れしている原因はどこにあるのだろうか?

「クリーニング店を利用しない人が増えた原因は、ファッションに対する考え方の変化にあると思われます。昔の日本人は一つの服を大切に扱って事あるごとにクリーニングに出していましたが、近年ではファストファッションブームの影響もあり、基本的に服は使い捨てのようにすぐに買い替えられるのでクリーニングに出す機会が減ってしまったのです。また、最近ではリーズナブルで仕上がりが早いコインランドリーも増えていますし、それで十分と考える人も増えているのです」(フリージャーナリスト)

 新型コロナもようやく落ち着きをみせ、テレワークも減少傾向にあるが、それでもクリーニング店の苦戦はまだまだ続きそうだ。

(小林洋三)

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