「コロナ太り」が減少した理由は「通勤」にあった!?

 明治安田生命保険が発表した2023年度版健康に関するアンケート調査によると、「1年前より体重が増えた」と回答した人が22.9%となり、20年以降から増加し続けていたものが初めて減少に転じ、「コロナ太りがピークアウトした」という。これにはテレワークの減少が影響しているとの指摘もある。

「同調査は明治安田生命が20代から70代までの男女5640人を対象に今年7月に実施したもので、『1年前より体重が増えた』と回答した人は22.9%でおよそ5人に1人が体重の増加を感じていますが、20年には21.2%、21年には25%、22年には26%と右肩上がりだったものが、3年ぶりに減少に転じているのです。なお、コロナ下に健康づくりのための運動を開始した人は38.4%いて、そのうち85.1%が運動を継続していると回答しているのです」(フリーライター)

 日常的に運動する人が増えたのは事実だが、それに加えて行動制限が無くなったことで外出する機会が増えたこと。何より、日常的に会社に通勤する人が増えたこともコロナ太りの減少には大きく寄与しているだろう。日本生産性本部が今年7月に実施したテレワークの状況についての定期調査によると、テレワークを行っていると回答した人は15.5%となり、20年の31.5%からほぼ半分にまで減少している。

「ウオーキングであれば20分歩けば脂肪の燃焼効果がありますし、通勤は想像以上にカロリーを消費しているのです。ちなみに、体重60kgの人が片道30分、往復で1時間の通勤をした場合、およそ190kcalを消費しているとされています。ですので、一週間であれば950kcal、一カ月であれば3800kcal消費されますから、通勤は継続的なダイエットになっていると考えられるのです。自宅で運動をしているという人も少なくないと思いますが、ついサボりがちになってしまいますからね」(スポーツインストラクター)

 痩せたい人はテレワークよりも出社することを選んだ方がダイエットへの近道なのかもしれない。

(小林洋三)

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