ここ数年、EメールやSNSが普及した影響もあって年賀状を一切送らない「年賀状じまい」をする人が急増。企業でも手間や環境問題の観点から年賀状を廃止する動きが広がっているが、実はここにきて売上が伸びているという。
年賀状は2003年に約44億5000万枚発行していたのをピークに減少を続け、昨年は23億5千万枚発行とほぼ半減している。しかし、今年は例年に比べ売上が好調で、年賀状印刷をおこなう印刷会社でも去年に比べて1.5倍ほど注文が増えているというのである。
「これまで、《年に数回会うか会わないかの人に毎年年賀状を送る意味があるのか》といった声が多くありましたが、今年は新型コロナウイルスが感染拡大したことから、《コロナでなかなか会えない友人や知り合いに年賀状で挨拶をしたい》《年賀状で相手の健康を祈りたい》といった声が増えており、年賀状の売上が伸びているようです。そのため、印刷会社では疫病を防ぐ効果があるといわれるアマビエのイラストを印刷する注文も多いといいます」(ITジャーナリスト)
また、今年になって年賀状の売上が伸びている理由はもう一つあるという。
「それはアニメ『鬼滅の刃』とコラボした年賀状が販売されたからです。郵便郵便は劇場版『鬼滅の刃 無限列車編』公開後の10月29日からネットショップで『鬼滅の刃』年賀はがき1パック3枚入りのWeb申し込みを開始しましたが、申込みが殺到。11月20日からは郵便局窓口でも販売を開始する予定でしたが、購入出来ない可能性が高いため、カタログ販売に切り替えたほどでした」(ITジャーナリスト)
今年はアマビエや「鬼滅の刃」のキャラが印刷された年賀状がたくさん届くかも?
(小林洋三)