「鬼滅の刃」歴代最高興収は確実!?「PG12指定」で親は子に何を伝えるべき?

「鬼滅の刃」人気が止まらない。12月4日、コミックスの23巻(最終巻)が発売されたが、そのあまりの人気ぶりにインターネットのフリマアプリなどでは通常価格の約4倍で出品され、次々と売買が成立していった。

 また、10月16日に公開された「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」の興行収入は12月6日時点で288億円を突破し、観客動員数も2152万人に達した。01年公開の「千と千尋の神隠し」の歴代最高興収308億円を追い抜く勢いだ。

 一方で巷では作中における残酷な描写を懸念する声もあがっている。生々しく血飛沫が上がるなどの過激な描写が本作に含まれているためだ(※一部ネタバレあり。気になる方はご注意ください)。

「アニメなどの暴力シーンが子どもの心にネガティブな影響を及ぼし、攻撃的な行動や怒りの感情などに繋がる危険性はあります。善悪の判断や文脈を理解せず、たとえば“ごっこ遊び”の中で勧善懲悪に酔った子どもが、他の子に過剰な暴力をふるってしまうことも。さらに、子どもの頃に得たそうした怒りの感情や攻撃性などは、日常の類似したシーンで何度も呼び起こされるため、事あるごとに問題行動を繰り返してしまう可能性もあります」(臨床心理に詳しいジャーナリスト)

 小学6年生の娘を持つ父親・健一さん(43歳)は、フィクションとノンフィクションの違いを子どもに教えることが親の責任だと語る。親子揃って大のアニメ好きで、娘は「鬼滅の刃」をすでに2回も見に行ったという。

「親の役目として、過激なアニメを見せないように子どもを縛りつけるのではなく、見ても大丈夫なように教育することが大切だと思います。そのためにこの映画では、『12歳以下の子どもに視聴させる場合は保護者の助言や指導が必要(PG12)』という制限が設けられているわけですし。むしろ本作を通して、親は子どもに“生と死”について考えさせるべきではないでしょうか。『鬼滅の刃』は、昔のアニメのように勧善懲悪ではなく、敵味方の事情や心情を色々と考えさせられます。それに、そもそも僕ら親世代のときにも、『北斗の拳』『ドラゴンボール』『エヴァンゲリオン』など過激な描写を含むアニメはいくらでもありましたが、それらの作品を見たからといって、別に人を殺害したいとか首をはねたいなんて思いませんでしたよね(笑)。親が思う以上に子どもは案外しっかりしています」

 子どもを守る権利はもちろん大切だが、一方で表現の自由は死守してもらいたいものだ。

(橋爪けいすけ)

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