『週刊少年ジャンプ』に連載された「鬼滅の刃」と、“ポスト鬼滅の刃”として人気が高い「呪術廻戦」が、夢の対決を果たすことになる。牛丼を巡っての話だが。
吉野家は「呪術廻戦」とのコラボを2月1日から、そしてすき家は2月2日から「鬼滅の刃」キャンペーンを開始するので、同時期の人気アニメコラボの明暗がどう出るか要注目だ。
肝心なのはその中身で、吉野家は2月1日から28日までは「劇場版呪術廻戦0」とのコラボで、3月8日から4月4日まではテレビアニメの方とのコラボになる。その名も「吉野家領域展開中」というもので、この「領域展開」とは同アニメに出てくるキーワードなのだが、正確に言うと「術式を付与した生得領域を呪力で具現化すること」。誤解を恐れずに簡略化すれば、「大きな技を使える」とでもいうことになるのかもしれないが、そこはアニメを見た方が早いだろう。
「対象メニューの『じゅじゅめし』を注文するとプレミアムカードが1枚もらえて、通販で特別セット商品を購入すればプレミアムカード5枚が付いてきます。また、スタンプラリーで28スタンプ集めると、呪術廻戦のキャラクターのアイコンがデザインされた有田焼の丼がプレゼントされるということで、コラボの世界観もプレゼントもかなり凝ったものになっています」(経済ジャーナリスト)
すき家も負けてはいないようだ。
「すき家では注文したメニューに220円をプラスで支払えば、カットリンゴにドリンクが付く上、鬼滅のオリジナルデザインノートとシールがもらえます。ノートはA5サイズで、日記帳やおこづかい帳などの5種類(*種類は選べない)。WEBでは、鬼滅のキャラクターがデザインされたオリジナル丼が当たるキャンペーンも。また店内では、竈門炭治郎や我妻善逸の声を担当した声優の花江夏樹、下野紘らによる『すき家のコソコソ噂話』というものが放送され、鬼滅に関する豆知識などが得られます。さらに、東京・池袋のサンシャイン前店は店ごと鬼滅仕様になって、『炭治郎の炭火とりマヨ丼・鬼滅の刃セット』というメニューを注文するとオリジナルトレーシートを敷いて品物が提供され、このトレーシートは持ち帰り可」(同)
と、こちらも大分凝っている。
アニメでなく現実社会に目を向ければ、吉野家ホールディングスの22年2月期の売上は前年同期比で10.6%減、ゼンショーホールディングスは22年3月期の売上が同18.9%増と明暗クッキリと別れている。共にコラボでどう売り上げを伸ばすだろうか。
(猫間滋)