ロックバンド「ヒトリエ」のボーカル&ギターのwowaka(ヲワカ)さんが4月5日、急性心不全のため31歳の若さで亡くなった。同バンドの公式サイトで、4月8日に伝えられた。
公式サイトでは「ヒトリエのボーカル・ギターのwowakaは、4月5日に急性心不全のため、永眠致しました。享年31歳でした。謹んで皆様にお知らせ致します。これまでwowaka、ヒトリエを応援してくださった方々に深く感謝申し上げます」と訃報を伝えた。続けて「突然の悲報に接し、メンバー・スタッフ一同、現実を受け止められない状況です」と、苦しい胸の内を明かした。
wowakaさんは2009年ごろから初音ミクを使った音楽制作を開始。その後「グレーゾーンにて。」「裏表ラバーズ」「ローリンガール」などのボカロ曲をニコニコ動画に投稿して人気に。2011年からはバンド・ヒトリエとしての活動をメインとし、あの米津玄師もwowakaさんの影響を受けた一人だ。
この突然の訃報にネット上では「えっ、wowakaさん…」「wowakaさんが、まじか…」「嫌だ、嘘だと言って」「涙がずっと止まらない」と、wowakaさんの死を受け入れられないファンの声であふれた。
それにしても、31歳の若さで心不全とは……。そんなことがあり得るのだろうか。
「心不全とは病名ではなく、心臓の働きが低下して、血液の循環が悪くなることで発生する、息切れなど体の不健全な状態を指します。慢性的に心臓の機能が低下している場合は、慢性心不全。それに対して、急性心不全は慢性心不全が急速に悪化したり、これまで問題がなかった心臓の機能が急に低下したりすることをいいます。昨年、66歳で突然死した俳優の大杉漣さんも急性心不全でした。
亡くなったwowakaさんの心臓の状態はわかりませんが、急速にその働きが低下したことには間違いありません。急性心不全で亡くなる場合は心筋梗塞などの虚血性心疾患が疑われます。虚血性心疾患の危険因子は高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、肥満、運動不足、偏食、ストレスなどです。急性心不全は加齢によってリスクは高まりますが、30代、40代の若さでも起こらないわけではありません」(医療系ライター)
wowakaさんのツイッターでは、ライブ終了後は必ずと言っていいほど、「ありがとうございました」とお礼を言っていた。「こちらこそ、これまでありがとうございました」と言いたいファンは大勢いるに違いない。
(石田英明)