半沢直樹もタジタジ!? 江口のりこ&柄本明“政界師弟コンビ”の由々しき過去

 放送開始以来、常に視聴率20%台をキープするTBSドラマ「半沢直樹」(日曜21時〜)で、新キャラとして登場したのが、江口のりこ(40)扮する“白スーツ大臣”こと白井亜希子国土交通大臣だ。キー局のアナウンサーを辞して政界に進出。常に白いスーツに身を包み、「債権放棄じゃダメなんですか?」と銀行に迫る、そんな白井国交相のセリフが、《あれ?どこかで聞いたような……》《完全に言い方が蓮舫》とネット上で大きな話題になっている。

 8月23日の放送では、白井大臣が帝国航空の再建のため、東京中央銀行の中野渡頭取(北大路欣也)に500億円の債権放棄を迫るシーンが、視聴者を釘付けにしたが、

「登場した初回は、そのモデルをめぐり『経歴は小池百合子みたいだが、格好は蓮舫、やってることは滝川クリステル』という声が上がっていましたが、今回の放送でのセリフは、かつて蓮舫参院議員が民主党政権時代、事業仕分けの際に言い放った『2位じゃダメなんですか』とそっくりですからね。蓮舫氏へのオマージュと捉えられても、仕方ないでしょうね」(テレビ雑誌編集者)

 たしかに放送終了後、SNS上には、《民主党政権のJAL再建がモデルだしなー。蓮舫も事業仕分けしたけど、それらの事業が全て成果を出して、最終的に倍返しを食らったし。スパコンも1位になったばかりだから、本当にタイムリー》《誰かがモデルは小池と言ってたが、どう見ても蓮舫だろ。明日あたり蓮舫が白井のことをツイッターで吠えたりして……》との声が続々。また、白井大臣に扮する江口に対しては、

《江口のりこの顔芸は歌舞伎役者にない不気味さがある》

《シリアスな場面でこういうオマージュを混ぜるのにはセンスと演技力がいるが、実に上手》

 と、その演技力を評価する声であふれた。前出のテレビ雑誌編集が語る。

「これまで半沢に登場した悪役たちは、過剰なほどの顔芸で嫌な奴を強調していましたが、勢いで押し切る半沢の話術に対し、感情を表に出さず、常にシビアな決断を下す江口には静かな怖さがあります。しかも、江口扮する白井大臣のバックにいる進政党の重鎮・箕部啓治を演じる柄本明は、江口が所属する劇団『東京乾電池』主宰者で江口の師匠。つまり、前半は半沢VS歌舞伎、後半は半沢VS東京乾電池の戦いが楽しめるはずです」

 兵庫県明石市で5人兄妹の次女として育った江口は、中学を卒業後、さまざまなアルバイト生活を経て、19歳で上京。東京の下北沢を拠点とする東京乾電池に入団したのは2000年のこと。

「新聞販売店に住み込みで働き、その後正式に劇団員になったものの、5年ほどは風呂なし3畳一間、2万3千円のアパートで暮らしていたといいますからね。なかなかの苦労人ですよ。そんな江口は研究生だったころ、毎日のように稽古場に行き、稽古の前後にも柄本の家の”勉強部屋”で柄本の台本読みに付き合っていたため、柄本の奥さん(亡くなった妻で女優の角替和枝)から、『お前、えもっちゃんと〇〇しただろ!』と問い詰められたことがあったのだとか。もちろん、師弟以上の関係はなかったようですが、『半沢直樹』では、そんな二人がキーパーソンとして出演しているわけですからね。視聴者をいかにイライラさせてくれるか、今後の展開が楽しみですね」(前出・編集者)

 その親密さから不貞関係をも匂わせた下北沢の演劇師弟コンビが、どこまで半沢直樹を追い詰めるか。ドラマの大きな見どころとなりそうだ。

(灯倫太郎)

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