文具メーカーのショウワノートは「ジャポニカ学習帳」が今年50周年を迎えるのを記念して、表紙に昆虫の写真が掲載された”昆虫シリーズ”を8年ぶりに期間限定で復活発売すると発表し、ネット上では大きな反響を呼んでいる。
「ジャポニカ学習帳は1970年から販売がスタートし、累計14億冊を超えるセールスを記録する国民的学習ノートです。表紙には世界各国の植物、動物、昆虫などの写真が掲載されているのが特徴で、1978年以降はすべてカメラマンの山口進さんが世界各地をまわり撮影した写真が使われているそうです」(フリーライター)
しかし、2012年に教師や保護者たちから寄せられた「昆虫写真が嫌で子供がノートを持てないと言っている」などといったクレームが原因で、昆虫シリーズは学習帳から姿を消したという。
これにはかつてジャポニカ学習帳を愛用していた大人たちから《一部のクレーマーの意見を反映する必要はない》《表紙が虫で触れないって子供の方をちゃんと教育すべきだろう》などの声が多く寄せられ、また45周年を記念して実施された「歴代ジャポニカ学習帳人気投票」では上位をほぼ昆虫シリーズが占めるなど、人気ぶりも話題となっていた。
「大人たちには人気なのに子供には不人気だった昆虫シリーズですが、今回復活を果たしたのには俳優の香川照之のおかげもあるのではないでしょうか。香川は2016年から不定期で『香川照之の昆虫すごいぜ!』(NHK Eテレ)にカマキリ先生として出演。番組には視聴した子供たちから昆虫を描いた手紙が届くなどの反響があり、同番組のおかげで昆虫が好きになった子供も多いといいます。なお、大人気ドラマ『半沢直樹』は大人世代だけでなく、子供にも人気で、大和田常務見たさに『昆虫すごいぜ!』の見逃し配信でハマったファミリー層も多いのではないでしょうか」(エンタメ誌ライター)
8月21日に放送された「昆虫すごいぜ!」の「8時間目 セミ編」では、ナレーションで「倍返しだ」「お・し・ま・いDEATH」など、随所に“半沢ワード”を散りばめて大好評だった模様。ジャポニカ学習帳の昆虫シリーズがレギュラーとして復活する日も近いかもしれない。
(小林洋三)