13年前の悪夢再び!? 安倍総理の深刻病状「猛烈なストレスで嘔吐物に鮮血も…」

 13年前の悪夢再び……。各マスコミが軒並みそう報じたのは、あの電撃退陣の時と同じく、難病の悪化を連想させたから。事実、その深刻度は政権末期を予感させるものだった。総理が駆け込んだ極秘検査室と病状の全貌を明かす。

 8月17日、午前10時半過ぎ、多くの報道カメラが待ち受ける中、安倍晋三総理(65)を乗せた黒塗りの車列が路地裏に姿を現した。

 報道では「安倍総理が慶応大学病院で検査」とだけ伝えられていたが、実はこの日向かった先は、同病院メイン棟の裏手にひっそりとたたずむ「予防医療センター」。そして満身創痍の安倍総理が頼みの綱としていたのは、5年前から総理の主治医を務める同センター長の高石官均医師だった。

 それから7時間半後の午後6時過ぎ、同センターをあとにした安倍総理はそのまま、東京・富ヶ谷の私邸に舞い戻り、19日午前までの静養に入った。

 国指定の難病、潰瘍性大腸炎を患う安倍総理を巡ってはこの1カ月半余り、「顔色が非常に悪い」「歩く速度が極端に落ちた」「声がかすれている」「痩せとやつれが目立ち始めた」など、ただならぬ体調不良説が総理周辺でささやかれていた。

 慶応病院奥の院での7時間半ではいったい何が行われていたのか。そして安倍総理が直面している本当の病状とはいかなるものなのか。複数の医療関係者によれば、真相をあぶり出すキーワードはズバリ、潰瘍性大腸炎の「増悪(ぞうあく・炎症が広がり、状態が悪くなる)」と「再燃(寛解状態を維持できなくなる)」、そして「ガン化(大腸ガン)」だという。

 コトの発端は6月13日に遡る。この日、安倍総理は人間ドックによる検査を受けた。場所は今回と同じ慶応病院予防医療センターで、午前8時半から午後2時半までの、およそ6時間。安倍総理に近い自民党の有力議員が明かす。

「ここ数年、総理は3月と10月に人間ドックを受けています。それが今年、3月に受ける予定だった人間ドックが6月に延期されたのは『新型コロナ対策で多忙を極めていたから』とされていますが、今年の通常国会の会期末は6月17日です。多忙が理由だったにもかかわらず国会終了まで待てなかったのは、会期中に人間ドックを受けなければならないほど、総理自身がかつてない体調の異常を感じていたからです」

 事実、この6月13日の人間ドック受診から月をまたいだ7月上旬、ある衝撃情報が永田町を駆け巡った。この有力議員が続ける。

「最初に飛び込んできたのは『総理が官邸の執務室で倒れた』というものでした。続いて『いや、倒れたのではなく、トイレで嘔吐したらしい』『嘔吐したのではなく、吐血したらしい』との情報も流れた。その後、一部週刊誌で『安倍総理が吐血』『吐瀉物に鮮血』とも報じられましたが、最も気になるのは、官邸が吐血や鮮血の件を今もって明確に否定していない点です」

 さらにこの一連の騒動からおよそ1カ月後の8月10日、安倍総理は東京・六本木のホテル「グランドハイアット東京」に併設されている高級ジム「Nagomiスパアンドフィットネス」を訪れている。

「週刊アサヒ芸能」17年7月6日号の「安倍晋三がすがる高級ホテル『極秘診察室』」でも指摘したように、この日、安倍総理が午後2時過ぎから5時半過ぎまでの約3時間半にわたって滞在したNagomiスパアンドフィットネスは、主治医らから潰瘍性大腸炎に関する診察や治療などを受けているとされる秘密の場所なのだ。

 慶応病院関係者も次のように指摘する。

「誰の目にも体調不良が明らかだった安倍総理がこの日、高級ジムで運動に汗を流していたはずはありません。ではいったい、何をしていたのか。ジムには向かわず、ホテルの一室で2人の主治医、あるいはそのいずれか1人と会い、最近の異常な体調不良について相談していたものと思われます。7日後の8月17日に慶応病院で行われた例の検査の日程なども、この時に決められたと聞いています」

 ちなみに、この慶応病院関係者が口にした「2人の主治医」のうちの1人は前述した高石医師。もう1人は15年まで安倍総理の主治医を長らく務めた、北里研究所病院炎症性腸疾患先進治療センター長の日比紀文医師だが、主治医交代後も事実上のもう1人の主治医として、総理との関係は続いている。

 では、かかる経緯で敢行された8月17日の電撃検査では具体的に何が行われ、尋常ならざる体調不良を裏づける、どんな病状が明らかになったのか。

 今回の検査の目的について、慶応病院側は「6月に実施した人間ドックの追加検査」と発表。安倍総理自身も「体調管理に万全を期すために検査を受けた」と説明したうえで「これから再び仕事に復帰して頑張っていきたい」との抱負を口にしている。だが、潰瘍性大腸炎に詳しい消化器内科の専門医は、慶応病院による公式発表、安倍総理自身による説明のいずれについても、次のように根本的な疑問を投げかけるのだ。

「そもそも6月の人間ドックでやり残した検査を2カ月もたった8月に追加で実施すること自体、通常では考えられないことです。また、6月の検査で何らかの異常が見つかったための再検査との見方もあるようですが、総理というスーパーVIPの異常を主治医らが2カ月間も放置しておくはずはありません。結局、医学的かつ科学的な見地に立てば、6月の検査後、安倍総理の持病である潰瘍性大腸炎が増悪ないしは再燃を来し、体調不良に耐えきれなくなった安倍総理が緊急の検査ないしは治療のため、慶応病院に駆け込んで主治医に助けを求めた、と考えるのが最も合理的です」

 国の難病にも指定されているように、潰瘍性大腸炎は難治性の疾患である。それゆえ多くの場合、投薬による内科的治療によって寛解状態(治癒には至らないものの、病状が何とか安定している状態)を維持することが治療の中心となる。しかも、いったん得られた寛解状態が再び悪化してしまうケースも決して珍しくはないのだ。慶応病院関係者の重大証言。

「実は安倍総理の潰瘍性大腸炎は内科的治療がなかなか奏功せず、96年には外科的治療、すなわち大腸全摘術が検討されたほどでした。大腸全体に炎症が広がる全大腸炎型と呼ばれるタチの悪いタイプです。しかもここ数年、安倍総理は森友・加計問題に桜を見る会問題、閣僚の辞任や逮捕・起訴、さらには新型コロナ対策への批判など、猛烈なストレスにさらされてきました。そして、潰瘍性大腸炎の増悪や再燃の最大要因はストレスなのです。安倍総理の病状は今、体調不良で総理辞任を余儀なくされた07年9月の頃よりもさらに深刻な状況にあると言っても過言ではありません」

 安倍総理が闘いを強いられるのは新型コロナだけではないようだ。

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