12月15日、トランプ米次期大統領は安倍晋三元首相の妻・昭恵夫人をフロリダに持つ邸宅マール・ア・ラーゴに招待したかと思えば、ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長と会談。一方で石破茂首相はといえば、11月に南米の国際会議に出席したタイミングに申し入れはしたものの体よく断わられていたが、ようやくトランプ氏側から1月中旬のアメリカでの会談の打診があったようだ。
「当初断わられた理由が、大統領に正式に就任する前は外国の要人には会わないことにしているというものでしたが、大統領選直後に『アルゼンチンのトランプ』と呼ばれるミレイ大統領が首脳としては一番乗りで面会、その後も11月29日にはカナダのトルドー首相とディナー会談。12月7日にはトランプ氏がパリに訪問してマクロン大統領と会談した後、ゼレンスキー大統領も交えた3者会談を行っています。政権基盤が脆弱で国際外交の場で無名な石破首相は優先順位的に2の次3の次どころか、10の次以下くらいの扱いであることが露呈してしまいました」(全国紙記者)
と考えれば、世界的経営者である孫氏はリストの上位に来るのも当然で、事実、トランプ氏は孫氏からアメリカへの1000億ドル(約15兆円)の投資まで引き出した。その際にも「2000でどうだ」と言うと孫氏が「すごいネゴシエイターだ」と返す一幕があり、トランプ氏はそんなプロレス的なやり取りがいたくお気に入りのようだ。
いち早くトランプ氏に会いたいのは外国首脳ばかりではなく、米国内の経営者も同じ。特にGAFAはSNS排除や大統領選挙の世論形成のあり方で対立構造が続いていたが、長いものには巻かれろとばかり、各企業のトップからの客が引きも切らない。
「孫さんとの会談後の会見でトランプは、『一流の経営者やバンカーから電話がくる』とし、グーグル共同経営者のセルゲイ・ブリンにも会ったと明かしましたが、いわゆるGAFAと呼ばれるトップとは軒並み会っています。面会だけでなくOpenAIのサム・アルトマン氏、Metaのマーク・ザッカーバーグ氏、Amazonのジェフ・ベゾス氏などは献金面でも支援。特にザッカーバーグ氏は、やはりSNSを巡って長く対立。トランプ氏に『残りの人生を刑務所で暮らすことになる』とまで言われたほどですが、あっさり軍門に下った形になります」(同)
またザッカーバーグと言えば、イーロン・マスク氏とは公私にわたり対立。一時は総合格闘技で決着、なとどいう経緯もあったが、結果、ザッカーバーグがスリーカウントを取られたといったところか。
(猫間滋)