日本テレビは、8月13日の「ザ!世界仰天ニュース 2時間SP」で、山上徹也被告による安倍晋三元首相暗殺事件を取り上げ、再現ドラマを交えつつ、その後判明した事実など事件の真相に迫った。
だが、事件は公判前整理手続き中ということもあってか、この一件を取り上げることに、一部で疑問の声も上がった。
「裁判傍聴ネタでお馴染みのお笑い芸人・阿曽山大噴火はSNSで、《裁判員裁判の事件だからどちらかに偏った番組にはなっていないだろうけど、なんとも言えない不安が》と語っていました。また、実際に番組で、山上被告が事前に様々な準備をしていたことを紹介するシーンでは、視聴者から《何が周到な準備か。山上被告の成功譚か》という指摘が。さらに、安倍氏と旧統一教会との関係について触れた場面では、《刑も確定していないのに、ターゲットにされた理由もなくね》など、結局、あらゆるシーンにツッコミが入れられていましたね」(テレビ誌ライター)
加えてMCの中居正広のゲストへの発言も炎上の引き金となって
「客観的な意味の『宗教』が『教団』に変わったことで、旧統一教会に忖度したのか、という批判が起きたのです。《不確定な情報》《エンタメ化するな》《BPO案件》と、大荒れになってしまった。日テレとしては中立性を担保するためだったのでしょうが、裏目に出てしまいました」(前出・ライター)
最近の日テレと言えば、「セクシー田中さん」の原作者が亡くなった件や、24時間テレビでの募金着服など、問題続きだ。当然、視聴者の目も厳しくなっている。番組作りにはいっそうの慎重さが求められるようだ。
(猫間滋)