「頭に爪楊枝を刺してどうですか? って聞かれてもね(苦笑)。あくまでネタとして見る分にはいいかもしれないけど…っていうのはあるよね。自分たちだって、耳にホチキスを刺したり、タッカー(工具用ホチキス)で頭にお札をくっつけたりして笑いを取ってきたからね」
日本大学ラグビー部の“暴力問題”について、みずからの経験を踏まえてこう語るのは電撃ネットワークの南部虎弾だ。
8月5日、テレビや新聞などの大手メディアは、同大学の元ヘッドコーチの男性(40代)による部員への数々の暴力やパワハラ行為を報じた。昨年4月から11月にかけて、元ヘッドコーチの男性は、部員に対して飲酒の強要や「噛む」、「蹴る」といった暴力行為を加えていたことが発覚。なかでも衝撃をもって伝えられたのが、焼き肉店で起きたという“爪楊枝イジメ”。部員の頭部に複数本の爪楊枝を刺した挙句、頭に刺さった状態で寮に戻るように強要したというのだ。
「あまり偉そうなことは言えないけど、日本のタテ社会でこういうイジメみたいなのは昔からあったじゃないですか。だから刺したほうも刺されたほうも、当事者同士で話をつけるしかないと思う。メディアがいちいち大騒ぎするのもどうかと思うよ。自分は男の“大事なタマ”にヒモをくくりつけてバイクで引っ張るなんてこともやったけど、テレビはもちろん、YouTubeでも出せないもんね。もう日本全体が女性化しているって言うのかな。今はオヤジのゲンコツも許されない風潮があるでしょう? それに国とか東京都のコロナ対策だっておかしいことばかり。いまだに電車はギュウギュウに混みあっているし、あれだけ感染者を出しているホストクラブとか性産業だって営業を続けているでしょう。そういう感染源は野放しにしておいて、飲食店に『22時で店を閉めて』って言うのも一種のイジメだと思う。日大の爪楊枝イジメなんかよりも、このデタラメなコロナ対策の問題点をあぶり出してほしいよね」
南部が不快感をあらわにするのも無理はない。電撃ネットワークは今年が結成30周年というメモリアルイヤー。にもかかわらず、他のアーティストと同様、コロナ禍をモロに受けて思うような活動ができない。8月2日に開催されるはずだった「南部虎弾 大生誕祭with新宿クレイジーナイト」も中止を余儀なくされた。
「都の担当者から何度も電話がかかってくるわけですよ。コロナ対策の確認の電話がね。でも担当者の言うことをすべて聞いて、300人が入るところに30人しかお客さんを入れなかったら、ショービジネスとして成立しませんよ。そもそもあのダイヤモンド・プリンセスの集団感染が話題になった2月から政府がきちんと水際対策をしっかりしておけば、ここまで長引かなかったかもしれない。小池さんも自分ばかりテレビに出ることばかり考えていないで、もっと都民に寄り添ったコロナ対策を打ち出してほしいよ」
ステージで体を張って30年。10月11日には東京都目黒区「目黒雅叙園」で30周年記念パーティーが開催される。それまでにはコロナ禍が終息していることを祈りたい。
(編集部)