昨年起きた「タピオカブーム」の経済的影響は計り知れず、輸入量は年間で1万6千トンを超え、空前の大ヒット商品となった。そんなタピオカの次に流行ると言われる飲み物がある。
世間の健康志向の高まりを背景にネクストヒットが囁かれているのが、「お酢」とフルーツで作られたドリンク、「フルーツビネガー」だという。
「調味料大手のミツカンによれば、昨年の春夏の食酢飲料市場が前年比125%と好調な伸び率を示しています。今春には新たに『フルーティス』というビネガードリンクを発売しており、市場拡大に力を入れているようです。以前より人気の商品『ブルーベリー黒酢』の新CMでは山下智久主演の人気ドラマシリーズ『コード・ブルー』(フジテレビ系)で共演している比嘉愛未と浅利陽介がラブラブ夫婦役を演じ話題に。新型コロナウイルスによる自粛生活の中、家で簡単に楽しめて、健康に良いとされるお酢ドリンクは一目置かれている商品です」(経済誌ライター)
実は、この「飲むお酢」はすでに韓国好き女子たちの間では既に定番となっている。韓国で大人気の「美酢(ミチョ)」は文字通り美容に効果があるとされているフルーツビネガーで、韓国好き女子たちは既に美酢を愛飲している。若者のブームのほとんどが韓国発と言われている今、飲むお酢ブームが来るのは間違いないだろう。
さらに昨年大ヒットしたタピオカドリンクの人気チェーン店「ゴンチャ」も今夏の一押し商品を「フルーツビネガー」に絞ったようだ。
「今月22日より発売される100%果実発酵の飲むお酢『美酢(ミチョ)』を使用した『フルーツビネガーミルク』『フルーツビネガーソーダ』は健康効果も期待できる上、ゴンチャらしいアレンジを施し、老若男女幅広い層の開拓を狙っているようです。ブームが下火を迎えつつあるタピオカ頼りになっていたゴンチャの新たな顧客獲得に一役買うヒット商品になるかもしれません」(前出・経済誌ライター)
昨今のブームでは「インスタ映え」が重要な要素であると言えるが、「フルーツビネガー」はその点でも抜群だ。果物のカラフルさに、さわやかな見た目で目にも美しく、果物と氷砂糖、米酢さえあれば簡単に自作できる手軽さも相まって自家製フルーツビネガーがSNSでも大人気。可愛いデザインの瓶に入れて、インスタに投稿する女性が急増している。フルーツビネガーは、酢の主成分であるクエン酸が乳酸を分解する働きを助けることで疲労回復効果も期待でき、テレワークのお供に自作のお酢ドリンクを愛飲する働く女性も多いという。
美味しい上に健康にも良く、しかも可愛い。「フルーツビネガー」はポスト・タピオカの最右翼と言えるだろう。
(浜野ふみ)