得点圏打率が8割!巨人・岡本の勝負強さの秘密は試合後のルーティンにあった

 驚異の打率.857——。これは6月の10試合で巨人・岡本和真が残した得点圏打率だ。7打数6安打で巨人の4番の役目を十分すぎるほど果たしているのがわかる。7月4日の試合を終えた時点で、打率は.426、5本塁打といずれもリーグ1位。打点部門でも、12打点で首位の2人と1点差に迫る3位。気の早いファンからは三冠王を期待する声も聞かれている。得点圏打率も.600と、いまだに高い数字をキープしており、チーム内でも「和真にまわせ!」が合言葉になっているという。

 そこでにわかに注目を集めているのが、岡本が試合後に行うルーティンだ。スポーツ紙記者が明かす。

「岡本といえば試合終了後、ホームでもアウェーでも、ベンチ内の清掃をすることで知られています。下に転がっているペットボトルをひとつひとつ拾って、キレイにしてからグラウンドを後にします。一軍のなかで、自分がいちばん年上だからというわけではなく、自然と身についたルーティンのようです。ベンチ内をキレイにするという行為から、塁上にたまった走者を一掃するという“おそうじ力”が身についたのでは、と球団関係者やチームメイトが話していることもあって、最近では、“岡本様”の勝負強さにあやかろうと、多くの選手がベンチ清掃を手伝うようになったと聞いています」

 なお、この「清掃風景」は、球団がYouTubeの公式チャンネルにおいて「若大将、岡本和真の意外な日課」と題して6月29日に動画をアップ。コメント欄にはやはり、《ランナーもそうじしてくれるし最高》《伝統ある巨人の4番がこういう姿を示してくれるのは素晴らしい》《これはぜひ子供に見せたい動画!》といった称賛コメントが寄せられていた。

 だが、意外なことに、こうした岡本の清掃行為は、アメリカのメジャーでは“タブー”だというのだ。メジャーに詳しいジャーナリストが解説する。

「動画は私も拝見しました。ネットでは“岡本様”の行為が絶賛されるとともに、『なんであんなに散らかしてんだ?』などと他の一軍選手への非難とも取れる声があがっていましたが、メジャーでは散らかすのが“礼儀”なんです。ドリンクを飲むのに使った紙コップだけでなく、ひまわりの種の殻などが散乱してむごい有様になっているのですが、あえて散らかすのは、球場スタッフが仕事を失わないようにするための気遣い。もしも選手が片づけをしてしまったら、それはスタッフの仕事を奪うことにつながる。下手をしたら、球場スタッフからつるし上げを食らいますよ。岡本選手が将来、メジャーに行くことになったら、間違ってもそうじをしないように気をつけてほしいですね」

 球界の「得点圏男」が続ける試合後のルーティン。今後、球場に足を運ぶ機会があったら、ぜひともベンチを覗いてみてほしい。

(渡辺俊哉)

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