フィギュア紀平梨花が“買い物オバサン”に豹変する理由

 フィギュアスケートは3月20~23日の世界選手権で18-19年シーズンを終了した。紀平梨花選手の好調により、日本勢の男女ダブル優勝も期待されたが、今回は叶わなかった。しかし、16歳の紀平、平昌冬季五輪代表の坂本花織は18歳。若い世代の台頭により、女子選手に期待を寄せる関係者は少なくない。体協詰め記者が言う。

「紀平は昨年12月のグランプリファイナル、今年2月の四大陸選手権を制し、勢いがある。往時の浅田真央のように一大ブームを巻き起こしてくれそうです」

 競技では“完璧主義”と言われる紀平だが、リンクを離れてもそれは変わらないようだ。大会中は、試合が終わるとスーパーマーケットに直行し、夕食の買い物に出掛けるそうだ。それもチラシを持って…。

「彼女の活動拠点は、出身地でもある関西です。自宅から通える大会はともかく、長期間家を離れることのほうが多い。食生活にも気を配るようになり、外食よりも自炊のほうがいいと判断。フィギュア会場で新聞に入っているスーパーの折り込みチラシをもらって、自分で買い物にも出掛けていますよ」(関係者)

 食生活に気を配るのは、もちろん体重管理のためだ。紀平は太りやすい体質ではないが、フィギュア選手は少しの体重増がジャンプの精度に影響する。成長期の紀平はよけいに気を遣わねばならず、自炊を始めたという。自ら食材を選ぶことで、アスリートとして摂取しなければならない栄養分、カロリー計算もできる。また、調理で使用する油分なども制限できる利点もあるようだ。

「紀平選手は食事に関する本を読んだり、また筋トレについても熱心に勉強している。トップ選手としての自覚は16歳とは思えないほどです」(同前)

 スーパーでチラシ片手に買い物をする様はまるでベテラン主婦だが、競技に向き合う姿勢もすでに熟練競技者の域だ。

(スポーツライター・飯山満)

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