コロナ禍「パチンコ行列」に新事実!賢い客は“特殊景品”で大儲けしていた

「“有事の金買い”とはよくいったもの。この世界的なコロナ・ショックにあって『金』が買われています。4月下旬には金地金の店頭販売価格が最高値を更新して1グラム6500円を超えたほどです」(経済紙記者)

 金の価格上昇が止まらない。4月には円建てでも40年ぶりの最高値を更新するなど、コロナ禍を受けて安全資産と呼ばれる金に世界中の資金が集まっているのだ。そこでにわかにザワつき始めているのが営業自粛に揺れるパチンコ業界。というのも、出玉との交換で入手できる景品には本物の金が使われており、これによって景品の価値が担保されている。いわゆる“三店方式”の肝の部分だ。

「パチンコの金景品は、金の価格上昇が始まった2007年以降、市場価格に合わせて買取価格が切り上げられてきた歴史があります。2007年時点で金景品をTUCなどの買取店に持ち込むよりも、一般の貴金属店等に持ち込んだ方が高く買い取られるという事態が発生し、大きな話題となりました。今年1月にも、都内ではそれまで5500円で買い取られていた大景品が6000円に切り上げられ、これを見越していた一部のパチンコファンは数十万、数百万単位の金景品を溜め込んでいて、かなりの差益を得たとも言われています。極端な話ですが、パチンコ店に行って玉を借りて、まったく遊戯することなく、すべて景品に交換すればそれだけで利益が出たという見方もできます。ホール側も対策として景品の交換に必要な玉数の変更などを行っていますが、金価格が上昇し続ける以上、このイタチごっこは続くでしょうね」(パチンコライター)

 これまで自治体とパチンコ店との「営業自粛」をめぐるバトルは幾度もワイドショーなどで紹介された。そんななか、5月20日にはパチンコをめぐる衝撃のニュースが……。新型コロナに感染し、自宅待機中だった石川県の金沢市議会の松村理治議員が、休業要請が出されていたパチンコ店を訪れ、約3時間にわたってパチンコに興じていたと各メディアが報じたのだ。

 金沢の一件は大きな衝撃をもたらしたが、今後どれだけ金の価格が上昇していくのかは誰にも予測がつかない状況だ。パチンコで得た金景品をすぐに交換せず、しばらく寝かせておくという「運用」が流行ってもおかしくない。しばしば違法性が指摘される“三店方式”も見直しの時期がきているかもしれない。

(穂波章)

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