慶応病院「コロナぶちまけ大艶会」の全真相(2)医療崩壊ドミノが始まった

 バカ研修医たちが研修打ち上げパーティーを開いたのは3月26日。そして潜伏期間を図ったかのように3月31日、陽性患者を診察する指導医に付いていた研修医1名の新型肺炎感染が判明した。3月31日に感染がわかった研修医は打ち上げパーティーにこそ参加しなかったが、参加した研修医と一緒に研修を受けていたという。

 翌4月1日以降、研修医40人のうち18人の新型肺炎感染が次々に判明。パーティー参加研修医と接点のあった医師、看護師ほか職員、出先の医療機関の医師たち総勢100人以上が感染ないし感染の疑いで出勤停止、自宅待機となる。一挙に首都圏の医療機関が破綻寸前に陥ったのだ。

「実際の院内感染者数は病院が発表しているより多い。北川病院長は首謀者のパワハラ調査にも意欲的ですが、週刊誌に報じられるまで、研修医による院内感染の事実を公表しませんでした。これは隠蔽と受け取られてもしかたありません」

 そう話すのは病院幹部だ。続けてもらおう。

「2年間の基礎研修を終え、解放感とこれから3年間の後期研修で全国に旅立つ仲間と離れる寂しさから、宴会でハジけたい気持ちはわかります。でも時期が最悪です。小池都知事の会見翌日、そして病院長が『新型肺炎の院内感染が発生した』と発表したその日に飲み会に行く感覚は異常。しかも、問題はこれだけではないのです」

 実はパーティー数日前にちょっとした事件が起きていたという。病院幹部が続ける。

「慶応病院では新型肺炎患者の増加に備え、研修2年目の研修医にも、感染の疑いがある患者の問診を要請していました。パーティー参加者たちは指導医から『新型肺炎疑い患者の問診もお願いするかもしれない』と言われたことに激高。反抗的な態度をとっていたのです。研修医仲間に文句と不満をぶちまけ、飲み会を強行したのも『肺炎疑い患者の診察なんてさせられてたまるか』という病院への反抗心でした。自分は感染リスクのある患者は診ない、でも同僚研修医や後輩、飲食店従業員に自分が感染を広げるのはかまわない。こんな身勝手な人格異常者が医師になれてしまうほど、日本の教育制度も研修医制度も破綻しています」

 新型肺炎の疑いがある患者を診たくないという彼らはなぜ医師を志したのか理解不能だ。この迷惑な集団感染で、厚労省クラスター班の分析もストップ。国の新型肺炎対策はさらに後手後手に回った。しかも研修医の集団感染により、慶応病院や関係先の女性職員が保育園、学童保育の利用を断られているというから、被害は二重にも三重にも拡大している。

「学童保育と保育園からは『医療従事者のご家庭の園児さんは断らないという方針でしたが、慶応病院にお勤めのご家庭は他のご家庭より感染リスクが高いので……』と言われ、何も反論できませんでした。子供もつらかったでしょう。その日、子供を抱いて泣きました」(女性職員)

 ただでさえ新型肺炎パンデミック、院内感染で混乱しているところに、子供を抱える医師や看護師、女性職員が戦線離脱。慶応病院の患者はもちろん、職員も研修医の被害者であり、疲弊の限界に達している。

 慶応病院の救急外来は都心部で唯一、精神科の救急診療も受け付けていたが、院内感染を受けて精神科の急患受け入れは中止。慶応病院と並び、精神科の救急外来を設けている都立松沢病院に負荷がかかり、同病院の診療業務が一部停止を余儀なくされるなど、一見、感染症には関係のない診療科でも医療崩壊ドミノが始まっている。

 慶応義塾大学医学部の初代学部長、北里柴三郎は中世から近世にかけて世界で恐れられたペストの病原菌を発見。インフルエンザや狂犬病、赤痢等の血清を開発し、今のワクチン治療の礎を築いた近代感染症医学の父である。その北里の墓標に泥を塗ったパーティー参加者は、現在も後期研修と新型肺炎の後方支援を休んで経過観察中(4月10日現在)。そのまま医師をやめてはどうか。

※慶応病院「コロナぶちまけ大艶会」の全真相(了)

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