50代のキャリアアップ術(3)調理師免許を手早く取得、3カ月で寿司職人に

 もしサラリーマンをやめて転職するならば、料理人になりたい。独立するかどうかはともかく、そんな希望を持っている方も少なくないのではないか。

 コックや板前として働く際に、調理師免許は必ず必要な資格ではないが、50代にして、未経験かつ「無免許」の人間を雇ってくれる飲食店はなかなかないだろう。飲食業に転身するならば、どうしても手にしておきたい免許だ。

 だが、東京都福祉保健局のホームページには、調理師免許取得の条件として、こう記されている。

・2年以上の調理業務経験を経た上で、各都道府県の実施する調理師試験を受け、合格した者

・厚生労働大臣が指定する調理師養成施設で学び、卒業した者

 つまり、どこかの飲食店で2年間働いてから試験に合格するか、高い授業料を払ってみっちりと訓練を受け、無事に卒業しないと「調理師」にはなれないのだ。これはなかなか気の遠くなる道のりだ。

 だが、もっと簡単に調理師免許を取得できる裏技があるという。あるキャリアコーディネーターが明かす。

「ハローワークで求人申込者を対象にした職業訓練の中に、『委託訓練』と呼ばれる特別なコースがあります。通常2年の訓練期間が必要ですが、この委託訓練だと期間は半分の1年。さらにコース終了後に無試験で調理師資格を取得できます。かかるお金は教材費のみ。授業料も試験料も無料で、行政のバックアップのもと、民間教育機関で授業を受けることになります。条件によっては雇用保険の手当もつく場合もあります」

 お次は、3ヶ月で寿司職人になる裏技を紹介しよう。

 寿司職人といえば、長い修業時代が必要とされる伝統ある技術職だが、その技術を3ヶ月に濃縮したプログラムがあるのだ。飲食業界で働きたい人のための学校「飲食人大学」、その中にあるコース「寿司マイスター専科」である。市場での買い付けから、目利き、捌き、握り…といった実践的な職人技術、さらには経営管理など店舗運営をするにあたって重要な内容まで学ぶことができるのだ。受講料は、昼間のコースで78万円。夜間コースは54万円と少し高めだが、3ヶ月後に寿司職人になれるならば、お手頃かもしれない。

(オフィスキング)

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