阪神・大山オープン戦「首位打者」でも開幕スタメン漏れの怪情報

 これも、期待の主力を発奮させるためなのか……。プロ野球のシーズン日程はまだ決定しておらず(3月22日時点)、各球団とも、この「空白期間」を再調整の期間と捉えている。だが、これが阪神の開幕オーダーを変えつつある。

「阪神の定位置争いで注目されていたのが、サードとショート。外野も糸井、近本以外は流動的ですが、サードに関してはファンの関心が最も高かったポジションです」(在阪記者)

 そのサードを争っていたのが、大山悠輔と来日2年目のマルテだ。マルテは今春キャンプから“覚醒”。連日の早出特打ちを続け、さらに変化球の多い日本人投手にも慣れたのか、オープン戦でも2本塁打、4打点を挙げている。しかし、その「上」を行ったのが、大山だ。打率3割7分8厘は12球団トップ。3本塁打、6打点と全てマルテを上回った。サードの定位置争いに決着がついたかと思いきや……。こんな怪情報が飛び込んできたのだった。

「開幕サードのスタメンを勝ち取ったのはマルテ。他のポジションに大山がまわることもなさそうで、ボーアが一塁、サンズが左翼と予想されています。この2人は調整が遅れていましたが、このところ調子を上げてきました。どうやら阪神のクリーンアップは、全員外国人選手になりそう」(球界関係者)

 そもそも、阪神には大きな懸案事項がある。チーム総本塁打の少なさだ。昨季、巨人が計183本の本塁打を放ったのに対し(リーグ1位)、阪神は94本(同5位)。本塁打で得点能力を高めたいのはもちろんだが、「一発がない」と相手投手に打線をナメられるのはもっと痛い。

 一発の脅威という点で、大山ではなくマルテが選出されたようだが、

「大山が開幕スタメンから外されたら、負けん気の強い彼の性格からして、さらに発奮するはず。矢野燿大監督はそれを期待しているみたい」(前出・在阪記者)

 オープン戦の打撃成績は大山のほうが「上」だった。しかし、開幕戦が遅延したことにより、「練習を見る限り、打撃は下降ぎみ」とも伝えられている。

 矢野監督はシーズン中もレギュラー争いを続けさせて、チーム力をアップしていくプランだが、外国人選手が3人並ぶ今年のクリーンナップは他球団にとって脅威となりそうだ。

(スポーツライター・飯山満)

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