今季、恒例のFA補強がなかった巨人が、渡米した山口俊(32)に代わる主戦投手として獲得したのが、昨季韓国リーグで17勝、防御率2.62のサンチェス(30)だ。しかし─。
「正直、年俸3億4000万円の価値があるかどうか。メジャー実績が皆無で、18年移籍の韓国リーグも1年目は防御率が4点台後半。実は、韓国リーグは打高投低が続いた影響で、昨季から統一球がいわゆる飛ばないボールに切り替わっています。昨季の活躍はフロックだと見ています」(スポーツライター)
一方で期待薄だったもう一人の助っ人投手・ビエイラ(27)には意外な掘り出し物感が漂う。
「最速167キロという触れ込みですが、実際にキャンプ前半から異例の150キロ台後半をズバズバ投げ込んでいました。宮本投手チーフコーチも『日本最速(165キロ)超えいけるよ』と上機嫌です」(球団関係者)
野手では育成2年目のモタ(24)がオープン戦で好成績を収めブレイクした。
「足があるし、プレーがアグレッシブでおもしろい素材。打撃にもパンチ力がありますね。去年1年ファームで鍛えられたのがよかった」(伊原氏)
チームメイトとの関係は良好で、年の近い岡本と仲がいいという。
「阿部2軍監督からは『1軍で頑張って来い』と激励され、『アベさんのところには帰りたくないです』とギャグで返して喜ばれるなど、イジられキャラでファンにも人気が出そう。逆に期待値の高かったパーラ(32)は大砲として獲得したのに、実際はコンタクトヒッターだったため、原監督の覚えがめでたくないようです。モタのほうが重用されるかもしれません」(球団関係者)
年俸260万円から開幕前に支配下登録をゲット。さらなるジャパニーズドリームをつかみそうな勢いだ。
巨人のライバル球団・阪神の助っ人事情を、先のスポーツライターに聞いたところ、
「エドワーズ(32)、ガンケル(28)の投手陣は計算が立ちそう。特にガンケルはコントロール抜群。低めに集める丁寧なピッチングが持ち味で、日本向けの助っ人でしょう。問題は、在阪マスコミがまたもや『バース級』ともてはやすボーア(31)のほうじゃないかと」
メジャー通算92本の実績を誇るスラッガーだが、3億円近い年俸の費用対効果に疑問符が付いているのだ。
「パワーはありそうですけどね。メジャー流のフライボール革命にがっちり染まった選手ですから、力任せに振りにいってるだけじゃ、制球のいい日本の投手を攻略できないと思う。スピードボール以外の攻略がカギになるでしょう」(金村氏)
「神様仏様ボーア様」と崇められる日は来るのか。