ピエール瀧の薬物逮捕でなぜか関西人が胸をなで下ろしたワケ

 音楽業界のみならず、テレビ業界や映画業界も揺るがしている「電気グルーヴ」ピエール瀧容疑者の薬物逮捕。その影響は多方面に及んでいる。

 放送中の大河ドラマ「いだてん」では足袋店播磨屋の店主・黒坂幸作役で出演していたが、NHKは公式サイトから瀧の写真を削除。永山絢斗の右隣がすっぽりと不自然に空いており、慌てて作業した様子がありありだ。また30周年ツアーの真っ最中だった電気グルーヴは3月15・16日の東京・Zepp Tokyo公演を急きょ中止に。また住宅設備大手のLIXILでは瀧の出演CMを放送中止とした。

 その状況で、今回の事件から影響を受けなかったとして、多くの関西人が胸をなで下ろしている件もあるという。関西出身のライターが指摘する。

「電気の点検・保安業務を手掛ける一般財団法人の関西電気保安協会では、3月1日にウェブ動画の『関西電気保安グルーヴ』を公開。この動画が公開中止となっていないことに、関西では拍手喝さいが贈られているのです。同協会はユニークなテレビCMが人気で、CMの最後に流れる<かんさい〜でんきほ〜あんきょ〜かい>というジングルは関西人なら誰でも口ずさめるメロディ。そして今回、そのジングルを電気グルーヴの石野卓球が大胆にアレンジし、YouTubeの公式チャンネルでは85万再生を超える人気を呼んでいます。この公開を中止しないという判断は、公的な性格をもつ同協会にとっては英断と言えるでしょう」

 財団法人ともなれば、臭いものには蓋という対応になりそうなもの。だがこの動画に<電気グルーヴ>のクレジットは入っておらず、あくまで「Music by 石野卓球」とだけ示されている。これで動画の公開を中止すれば、石野に対して連帯責任を問う形になってしまう。そんなことをすれば「過剰反応」とのそしりは免れないはずだ。

「一部には協会側も対応に苦慮しているとの報道もありますが、今回の一件で動画への注目度が上がっている面もあり、そう簡単には動画を取り下げたりしないでしょう。何はともあれ、今回の動画に瀧が出演していなかったことは不幸中の幸いですね」(同前)

 出演していてもしなくても話題になる瀧。その存在感は大きかったようだ。

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