国会議員10人「絶対辞めない」言い逃れランキング(1)あまりにも堂々とした言い訳

 2020年の幕開けとなる通常国会は、疑惑まみれの「アベンジャーズ議員」が大集結! 責任転嫁、捜査上の理由、病気の診断‥‥それぞれキラーワードを操り、議員辞職のピンチ脱出を図る。そんな猛者がそろう中、厚顔無恥に国民を欺く「言い逃れ」ぶりをランキングする!

 1月20日から通常国会が召集され、政策の議論そっちのけでスキャンダルの追及が中心になっている。昨年に問題が表面化した「桜を見る会」や「公職選挙法違反」、「カジノ」など数々の疑惑が浮上。渦中の議員は説明責任を果たさず、うやむや決着で幕引きを図ろうとしている。

 そこで、答弁や会見での発言に注目し、どんな見え透いた詭弁、弁明で切り抜けようとしたのか、ノミネート議員の「言い逃れ上手ランキング」(記事下部参照)を作成した。

 栄えある1位に輝いたのは、総理主催の「桜を見る会」で、名簿のシュレッダー処理問題を追及された安倍晋三総理(65)だ。

 名簿を廃棄する際、利用予約から廃棄までの日にちが長かったことを問われると、担当職員が「障害者雇用で短期間勤務だった」とあたかも障害者が関わったせいにして、批判が集まった。それでも安倍総理は何事もなかったように、右から左に受け流している。時事ネタを織り交ぜた単独ライブ「Q展」での漫談が評判の芸人・ユリオカ超特Q氏はこう嘆息する。

「障害者と公表する必要はないし、毎回あまりに堂々と言い訳するので、国民の感覚がマヒしてきたのかもしれません。これが意図した戦法だったら大したもんです。長期政権の中で次々とスキャンダルが明るみに出ても、全てに明確な答えを出さない。勝たないけど負けない悪役レスラーみたいで、妙にスタミナがあって引き分けを狙うような。国民が根負けするまでノラリクラリとやり過ごすので疲れちゃうんです」

 ノラリクラリと王座防衛を続ける往年の名レスラーだったハーリー・レイスだと思えば、最後は時間切れで「総理の座防衛」は揺るぎそうもないありさまだ。

 安倍総理の参謀である菅義偉官房長官(71)も2位にランク入り。同じく「桜を見る会」で、反社会的勢力とみられる人物が参加していたことについて問われ、

「反社会的勢力はさまざまな場面で使われ、定義は定まっていない」

 と質問の趣旨をヒラリとかわしている。元国会議員の政策秘書で作家の朝倉秀雄氏はこう語る。

「吉本闇営業騒動の時と同じような構図なのに、芸人は仕事を失って、政治家はこんな言い逃れで何もおとがめがないのはさすがです。疑惑のある人物を選んで招待する時点で大問題。菅官房長官の説明は歯切れが悪いし、詭弁で説得力もないけど、質問をはね返す強さだけはあるんですよね」

 ユリQ氏もあきれ返った〝賛辞〟を送る。

「これはある意味〝迷〟言ですね。『正義とは何か、戦争とは何か』に近くて、哲学に持ち込んでいるんです。もしかしたら反社会的組織の人も『あれっ、自分は違うんじゃないか、菅官房長官が定義は定まっていないと言っているし』と、考えてしまいそう」

 安倍・菅体制が続くかぎり、疑惑の声は打っても響くことはなさそうだ。

■スキャンダル議員の「言い逃れ上手」ランキング

1位 安倍晋三 
<主な発言>担当職員が「障害者雇用で短時間勤務だった」 
<発言の経緯と寸評>総理主催の「桜を見る会」の招待者名簿を廃棄する際、4月22日にシュレッダーを利用予約し、廃棄が5月9日と時間がかかった経緯を、参院本会議で答弁。「堂々と言い訳するので、国民がツッコミ疲れて、マヒしてきた」(芸人・ユリオカ超特Q氏)

2位 菅義偉 
<主な発言>「反社会的勢力はさまざまな場面で使われ、定義は定まっていない」 
<発言の経緯と寸評>「桜を見る会」に反社会的勢力と見られる人物が出席していた問題を野党に追及されて。「詭弁で説得力はないけど、はね返す強さはピカイチ」(政治評論家・朝倉秀雄氏)

3位 河井克行&案里夫妻 
<主な発言>「捜査に支障を来すことについては発言を控える」(克行) 
<発言の経緯と寸評>夫婦そろって公職選挙法違反の疑いがかかる中、2カ月半ぶりとなる1月15日に姿を現し、ようやく疑惑について言及したが・・・。「発言しても捜査とは関係ナシ。ツッコまれてもそれだけで乗り切ろうと開き直った」(朝倉氏)

4位 菅原一秀 
<主な発言>「体調を崩した状況の中で医者に行ったら、睡眠障害という診断を受けた」
<発言の経緯と寸評>秘書が地元の有権者に香典を配って公職選挙法違反疑惑が出たあと、国会を欠席。1月20日に囲み取材に応じ、雲隠れしていた理由を問われて。「病名を持ち出せば何も言えなくなってしまう、とわかったうえでのこずるい戦法」(ユリQ氏)

5位 麻生太郎 
<主な発言>「比較的まとまった形で2000年近くの間、継続してきたことを述べただけ」
<発言の経緯と寸評>地元の福岡県直方市で開いた国政報告会で「日本は2000年、一つの民族」と発言。その後、政府方針との矛盾を指摘され、釈明に追われた時の言葉。「もはや何が失言かわからない域まで達し、この程度では国民が驚かなくなった」(朝倉氏)

6位 萩生田光一 
<主な発言>「それに負けるな、という思いで発した言葉でございます」 
<発言の経緯と寸評>10月下旬、テレビ番組内で20年度から始まる大学入学共通テストで活用される英語の民間試験について、「身の丈に合わせて頑張って」と述べて炎上騒ぎに。発言撤回後の委員会で釈明に追われる。「当事者本人が自虐で言うならいいけど、政治家には言われたくない」(ユリQ氏)

7位 岩屋毅 
<主な発言>「天地神明に誓い、不正に関わっていない」 
<発言の経緯と寸評>カジノを含むIR事業参入を巡る汚職事件で、贈賄の疑いを持たれた中国企業から現金100万円が渡ったとされ、疑惑の目が向く中、記者会見では否定を繰り返した。「四字熟語を出したことでうさんくささが増した」(朝倉氏)

8位 小泉進次郎 
<主な発言>「個人の事柄については、私からお話しすることはありません」 
<発言の経緯と寸評>昨年末、週刊文春で独身時代の不貞疑惑を報じられたあと、閣議後会見で騒動について問われたが、同じ発言を繰り返すばかり。「自分が追及される側になると、言い訳の言葉すら持ち合わせていなかった」(朝倉氏)

9位 秋元司 
<主な発言>「根拠のない報道であり、信じないでほしい」 
<発言の経緯と寸評>IRに絡む汚職事件で逮捕される前、メディア取材に応じて身の潔白を訴えていた。ランキング入りメンバーの中で、唯一「言い逃れ」に失敗し、国会に顔を出せず。「捜査が進み、最初の逮捕容疑の現金300万円から、すでに賄賂総額は700万円超え。言い逃れ以前の問題」(朝倉氏)

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