12月21日、加藤シゲアキが主役の金田一耕助を演じるドラマ「悪魔の手毬唄〜金田一耕助、ふたたび〜」(フジテレビ系)が放送された。加藤が金田一を演じるのは、昨年12月24日の「犬神家の一族」(フジテレビ系)に続いて2度目。
前回は加藤シゲアキの演技に批判の声が少なくなかったが、今回はそれなりに評価されたようだ。
「磯川警部を、かつて金田一を演じた古谷一行が、青池リカを寺島しのぶが演じ、加藤をうまくカバーしていました。それが好評の理由のひとつでしょう。撮影にもお金がかかっているのが観ていてよくわかりました。さほど重要ではない蔵のシーンを撮影するために、わざわざセットで蔵を作ったそうです。フジテレビとしては、ぜひともシリーズ化したいというのが本音でしょう」(テレビ誌ライター)
もし続編ということになれば、次は何になるだろうか。横溝正史の金田一シリーズは名作ぞろい。どれがドラマ化されてもおかしくないが、ファンの間では「八つ墓村しかないだろう」と推測されている。
「ドラマ化されそうな長編はいくつかありますが、『本陣殺人事件』『悪魔が来りて笛を吹く』『悪霊島』『病院坂の首縊りの家』あたりは内容的にも知名度的にも考えづらい。となると、『獄門島』か『八つ墓村』ということになります。獄門島はワケがあって難しいので、残るは八つ墓村ということになりますね」(前出・テレビ誌ライター)
獄門島が候補から外れるワケというのは、事件解決の鍵となるセリフに放送禁止用語が含まれているからだ。映画ではその言葉が使われたが、ドラマ化されたときは使われていない。
「古谷一行が金田一を演じた77年のドラマでは、言葉を微妙に変えています。これによって、謎解きがわかりづらくなりました。以降のドラマでは、謎解きのキーワードとなるこの言葉が削除されたため、深みのない物語になっています。唯一、16年に長谷川博己主演でドラマ化された『獄門島』(NHK BSプレミアム)では原作そのままの言葉が使われていますが、地上波では難しいでしょうね」(前出・テレビ誌ライター)
となると、来年の金田一耕助は「八つ墓村」で決まりか。加藤シゲアキがどんな評価を受けるのか今から楽しみだ。