12月5日、三菱UFJ銀行が新規に開設された口座を対象として、2年間取引がない場合に年1200円の手数料を徴収することを検討していることが明らかとなり、ネット上では利用者がザワついている。
「あくまで2020年の10月以降、新規に開設された口座が対象となるため、現在持っている口座には手数料がかかりません。ただし、金融の専門家によれば、将来的にはすべての口座が対象になる可能性も十分にあり、また他の大手銀行もこの流れに追随すると予測されることから、契約したまま長期間放置している口座があるかどうか、確認しておく必要はあるでしょうね」(金融ジャーナリスト)
なぜこのような手数料が検討されているかといえば、長引く低金利で金利差の利ざやも少なく、開設された口座にはシステム費用などがかかる上に、マネーロンダリング対策などのコストも必要となる。1つの口座を維持するのに銀行では年間2000〜3000円ほどの費用が発生しているとされ、少しでも利用者に負担してもらいたいのが実情なのだ。
これに対してネット上では、《休眠口座から手数料を取るのは仕方ないかもしれないが、残高が0の場合は強制的に取り上げられたりするのか》《20年10月以降は口座開設に最低1200円の入金が必要になる?》《手数料が発生するとして、2〜3カ月前には連絡してくれるんだろうか?》などとした疑問の声が相次いでいる。
「すでに欧米や一部アジアの銀行では、残高が基準に満たない場合や年間の出入金が基準に満たない場合などに手数料を発生させているところも少なくありません。20年10月から三菱UFJ銀行が取引のない口座に1200円の手数料を課すかはまだ検討の段階でしかありませんが、今後は手数料化が日本でもスタンダードになるのは確実でしょう」(前出・金融ジャーナリスト)
各行の動きに注目しておこう。
(小林洋三)