スキマ時間にできるオイシイ副業術(3)“汚らしい”がポイントの「写真販売」

 今やプロ仕様の一眼レフと遜色ないほどの進化を遂げたスマホのカメラ機能。何気なしに画像を撮りためている読者も多いのではないだろうか。実は写真のプロでなくとも、これらのスマホ画像を使ってひと儲けできるのだ。
 
 このビジネスを成立させているのは、画像を宣伝などで活用したい企業と撮影者を結びつける国内外の販売仲介サービス。これらのサービスにサイトやアプリから登録し、手持ちの画像を公開することで、画像が売れれば収益を得ることができる。
 
 多くの仲介サービスでは画像のサイズごとに定額料金を設定しており、国内大手「スナップマート」の場合、Sサイズ324円、Mサイズ540円、撮影時の原寸大サイズ1296円(いずれも税込、人物が写っている場合はプラス25%)と3パターンに分類。
 
 登録直後の報酬は売上額の30%だが、販売実績によって最大60%にまでアップする。風景や食事、人物、動物など、アップロードできる画像のジャンルに制限はないが、いったいどんな画像を投稿すれば効率的に稼げるのか。
 
「何よりも『写真を買う側のニーズに沿うこと』が大事ですね」
 
 と語るのは、複数のスマホ画像販売サービスを活用し、毎月10万円前後の収益をあげているという30代のフリーターだ。投稿する画像のジャンルについて、このフリーター氏が言うには、
 
「『おいしそうな料理』や『ロマンチックな夜景』といった小ぎれいな写真だと、プロ顔負けのライバルが多くて勝ち目はありません」

 そこであえて公開しているのが「汚らしい写真」だという。その狙いはどこにあるのか。
 
「例えば、医療系サイト向けに撮った『肌荒れの写真』がよく売れますね。2年前、知り合いの女の子に撮らせてもらった『鼻ニキビの写真』は、いまだに月に数十枚売れています。『でっぷりしたビール腹の写真』もダイエット商品を扱う会社に売れ続けている。私自身がモデルのものだと『多額の借金を背負った男』をテーマに撮った、暗い部屋の片隅で茫然としている画像も売れ行き好調ですね。債務整理相談の広告などで使ってもらっています」(前出・フリーター)
 
 画像販売において「使いみちを先回りして撮る」重要性を説くこのフリーター氏だが、
 
「そのうえで、安定収入にするためには“数を撃つ”ことが必要。外国の観光案内サイト向けの風景写真などを含め、これまで1万枚近く投稿していて、今後もっと増やしていきます」
 
 一度の投稿で継続して収入を生み出す画像販売ビジネス。根気よく続ければ、本業を上回るかも!?

(もとおり・ひろゆき)

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