日本版ドジャース・ファンクラブ「MVP会員」に潜む転売ヤーの影

 1200人のうち、はたして何人が本当のドジャースファンなのだろうか。

 2月18日、日本在住のドジャースファン向け公式ファンクラブ「Dodgers Fan Club」が開設された。年会費はMVP会員が7万5000円、オールスター会員が1万8000円、ジュニアオールスター会員が1万5000円、ルーキー会員が6800円(いずれも税込み)で、一番高い定員1200人のMVP会員は、わずか3分で完売してしまった。

 いくら大谷翔平人気があるとはいえ、なんとも景気のいい話だが、実はMVP会員が即売れしたのには「理由」がある。「『MLB Tokyo Series』観戦チケット2枚先着購入可能」という大きな特典があったのだ。

 すでに一部の野球ファンからは「チケット転売が目的ではないか」と勘ぐる声が相次いでいる。たしかにプラチナチケットを転売の商材にしようと企んでいる不届き者が含まれていても不思議ではない。

 ファンクラブのMVP会員の項目には「チケットは大変人気となっておりますので、ご希望の試合、席がありましたらお早めにMVP会員へ入会、チケットをご購入ください」と記載されているが、もちろん希望者全員が購入できるわけではない。それでも一般で購入するよりもゲットできる確率はかなり高く、転売が成功すれば、7万5000円の年会費を払っても十分におつりがくるだろう。

「転売が目的でも必ずチケットが購入できるわけではありませんから、最初からリスクを承知の上での登録でしょうね」(転売問題に詳しいライター)

 ドジャースの会員特典の中には、他にも「大谷翔平ボブルヘッド」や「会員限定キャップ」「ロゴ入りトートバッグ」など魅力的なグッズが数多い。フリマアプリなどに大量出品されなければいいが…。

(ケン高田)

スポーツ