新庄監督と「ギクシャク」建山コーチのロッテ移籍に日ハムは「問題ナシ」の裏

 今季まで日本ハムの1軍投手コーチだった建山義紀氏が、来季はロッテのユニフォームを着ることになった。役職や背番号は後日発表されるという。

 日ハムの来季コーチ陣はすでに発表されているが、1、2軍のコーチ陣で退団したのは建山氏だけ。新庄剛志監督が1年かけてラブコールを送り、昨年から日ハム入りしたはずだったが…。

「今季、新庄監督との関係がギクシャクしていたことは事実です。監督はシーズン中の6月、建山コーチをブルペン担当に回し、それまでブルペン担当だった武田久コーチをベンチに入れ配置転換している。そのとき建山コーチが『監督の中で思うことがあっての配置転換。僕はブルペンでしっかりと選手を送り出す方の立場でということで…』とコメントすれば、新庄監督は『自身が僕のやりたい野球をどんどん伝えたいから』としている。今季は投手起用を監督が全て決めるなか、建山コーチをいざ近くに置いてみるとどうもしっくりこなかったのでしょう」(日ハム担当記者)

 とはいえ日ハムファンとすれば、建山コーチのロッテ移籍で情報が筒抜けになるのではと心配になってしまうが、「日ハムのフロント陣は全く問題ナシと涼しい顔をしています」(前出・記者)という。

「ロッテの吉井理人監督も日ハム投手コーチのキャリアがあり、その際は現役だった建山さんを3年間にわたり指導している。また今季限りで退任したオリックスの中嶋聡監督も現役時代、2004年から15年まで日ハムに在籍し、07年から15年まではコーチ兼任、18年は1軍バッテリー兼作戦コーチを担当するなど日ハムでは幹部候補生でした。それでもオリックスからのコーチオファーを聞いたフロントは快く送り出すほど懐が深いだけに、情報の流出など気にはしていませんよ」(前出・記者)

 つまり新庄監督にとっては実にやりやすい環境ということ。来季続投を決めたのも頷ける。

(小田龍司)

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