イチロー選抜に「不仲」と言われた松井秀喜が合流した“侍ジャパン”夢の組閣の思惑

 MLBマリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏が主宰する「高校野球女子選抜イチロー選抜KOBE CIBEN」のエキシビジョンマッチが開催されたのは9月23日(東京ドーム)。

 今年で4度目となった試合で注目されたのは、松井秀喜氏が初参加したことだった。

「日本球界の中ではイチロー氏と松井氏の“不仲”は誰もが知るところ。今回ゲストメンバーに松井が入っていたことには本当に驚かされましたよ」(夕刊紙記者)

 先発したイチロー氏は4安打完投、松井氏は前日に米国から帰国したばかりだったが、8回には東京ドームで20年ぶりとなる本塁打を放つなど、ともに千両役者ぶりを見せつけていた。2人は10年ぶりの対面だったというが、再開の場となった同イベントには、色々な思惑が見え隠れする。

「まず注目すべきは、大会の主催者の一つにしっかりと読売新聞社が名を連ねている点。同新聞社はWBCの日本大会での“興行権”も持っており、次回WBC(26年)に向けても当然のことながら監督やスタッフの人事に意見してくるはずと言われています」(ベテラン野球担当記者)

 一方、この大会のスポンサーはイチロー氏が長年CMを務める企業を筆頭に、イチロー氏関連の企業がズラリと並んだ。

「26年のWBCまでは井端弘和監督の続投が決まりましたが、もともと侍ジャパン強化委員会では本命がイチロー、対抗が松井でした。しかし両者に打診したところ色よい返事がもらえず、結局は井端監督に落ち着いたという経緯があります。しかし、28年ロサンゼルス五輪では、野球も再び競技種目として復活する。今回、イチロー氏はすでに松井氏に対し来年のゲスト出場のオファーを出しており、これで完全に2人はつながった。関係した各企業は、侍ジャパンがレジェンド2人によって世界一となる日を待ち望んでいるわけです」(夕刊紙記者)

 確かに2人が指揮を執れば、話題沸騰は間違いないだろう。

(小田龍司)

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