元日に発生し、230人(直接死)の犠牲者を出した能登半島地震。6月25日、石川県は認定委員会を開催し、新たに18人を災害関連死と認定。これで犠牲者の総数は300人となり、今後も増えていくと見られている。
同日に放送されたフジテレビ系「めざまし8」が取り上げたのは、昨年11月3日にネパール西部で発生した大地震の被災地。「ネパール“見捨てられた”被災者 地震から半年」と題して、同局の倉田大誠アナウンサーによる現地レポートがオンエアされたが、ネット上では辛辣な声が相次いでいる。
倉田アナと取材班が向かったのは震源から約15キロの距離にある山岳地帯の村。崩落した住居が野ざらしのまま放置されており、多くの住民は崖から離れた仮設住宅で暮らしている。別の地域では、地震で息子を亡くしたという母親は「息子が亡くなって誰も助けてくれる人はいません。誰でもいいから早く助けてほしいです」と述べて、国から支給されるはずの支援金については「半年経ってもいまだにもらえていません」と訴えていた。
「被災者の数は20万人にのぼっています。支援金が届いていない理由について、番組は庁舎の職員やカトマンズの報道機関を取材。どうやら政府にも金がなく、補償する気もない様子。『見捨てられた』と憤る被災者の声を伝えて、VTRは終了。すると、画面の右下にQRコードが表示され、『寄付についての詳細はこちら』というテロップが…。番組MCの谷原章介さんは、ネパール単独でどうにかできる問題ではないと指摘して、『日本からも、民間からも国際的に協力してバックアップしていかないと』と呼びかけていましたが、ネット上では《能登はスルーですか?》《ネパールよりも能登に来てほしい》と辛辣な声が寄せられていました」(メディア誌ライター)
石川県の珠洲市では、いまだ水道が使えない住宅が数多くあり、屋外に取り付けた仮水栓から生活用水を調達する世帯も少なくない。避難生活中の肉体的な負担やストレスなどで亡くなった災害関連死はこれまで70人。国際協力も重要だが、本格的な夏の到来とともに熱中症のリスクが高まる中、今こそ日本国内の被災地の現状を伝えてほしいところだが…。