女優の吉高由里子が平安時代の歌人・紫式部(まひろ)を演じるNHK大河ドラマ「光る君へ」が、前作「どうする家康」に怒濤の9連敗中だ。
3月3日に放送された第9話の世帯平均視聴率は、11・2%で、第8話の10・8%から0・4ポイント微増したものの、平均視聴率でワースト2だった前作「どうする家康」の第9話11・8%を超えられず、これで第1話から第8話まですべて完敗。まだ先は長いとはいえ、このままでは2019年放送の大河ワースト1の「いだてん」を下回る可能性も出てきた。
主演の吉高もさすがにヤバイと感じたのか、放送前には必ず自身のXを更新し、番組をPR。3日の放送後にはドラマの公式Xの「ぜひ #NHKプラス でご覧ください」という投稿をリポストし、「ご覧いただきありがとうございましたじゃないのよ!ほんっとにー!!!こっちはいまだに9話引きずって撮影してるんだからね みんな遠くの国で元気してるかなぁ あぁびっくり悲しかったよ9話」とポスト。PRに余念がない。
その第9話では、初期から活躍していた散楽の一団がついに物語から退場することとなった。平安京時代の三大葬送地である「鳥辺野」に送られた一団は、案の定、全員死亡。死肉をついばもうとする鳥が見張るなか、藤原道長(柄本佑)とまひろが泣きながら「素手」で土を掘り起こし埋葬するシーンが描かれた。
「そんなシーンでも視聴者からは『さすがに素手は無理がある』『貴族がそんなことするわけない』などとツッコミが殺到していました。しかもかなりの重労働にもかかわらず、着物や手もキレイなのですからリアリティに欠ける。まひろが道長にすがって泣くなど悲しみが伴うシーンでしたが、現実の吉高の『元気にしてるかなぁ』のアッケラカンとしたポストとのギャップにも、引き気味の声が出ていましたね」(テレビ誌ライター)
「光る君へ」はストーリーの重厚感からドラマ通には大いにウケているのも確か。ただ、あまりにも話が地味過ぎて盛り上がりに欠けるため、早々に離脱してしまった視聴者も少なくないようだ。実際、出てくる登場人物はみな藤原家ばかりで、歴史オタク以外の視聴者は道長とまひろ以外、ほとんど判別不能。いつになっても物語に入り込めない、という声があるのも当然だろう。
現在、ドラマファンの間では、「光る君へ」が「どうする家康」に何連敗するかが注目されているが、「どうする家康」の第10話は一気に7・2%に落ち込んでいるため、今までの数字をキープできれば、初めて吉高に軍配が上がることになる。
ただ、いずれにせよワースト争いばかりが話題に上がるようでは先行きは怪しい。吉高のポスト内容が激しさを増さなければいいが。
(ケン高田)