巨人・堀田賢慎が「大勢の代役」大ブレイクで増す桑田真澄2軍監督の発言力

 4年ぶりVを目指す巨人が「球団創設90周年」の記念事業の一環で台湾に遠征。中信ブラザーズ(3月2日)、楽天モンキーズ(同2日)と1試合ずつを戦ったが、投手継投については実戦に向けた重要なテストが行われていたという。

「9回最後に登板させたピッチャーですよ。2試合とも、阿部慎之助監督の意向で当初の予定から変更されたそうなんです」(巨人担当記者)

 初戦の9回は堀田賢慎、2戦目は育成の京本眞だった。巨人の守護神といえば大勢だが、昨季途中に下半身を痛め今春キャンプでも別メニューでの調整が続いている。その大勢が万全ならば問題はないのだが、開幕戦には間に合いそうにないというのが大方の意見だ。

 阿部監督は「大勢不在」の場合について質問を何度を受けてきたが、「大丈夫でしょう」などとはぐらかせてきた。しかし当然、実際のところは代理クローザーを探していた。

「それが、セ・リーグのライバル球団スコアラーもいない台湾遠征で9回を任せた堀田と京本だったというわけです。京本は昨秋のキャンプから評判が良く、6日に支配下登録された。ただ、いきなりクローザーでは荷が重すぎるため、堀田で決まりつつあるようです」(前出・巨人担当記者)

 堀田も昨季は右肩痛などでシーズンの大半をファームで過ごした。しかし桑田真澄2軍監督らの指導で「強いボール」が投げられるようになり、ストレート勝負のできる阿部監督好みの投手に変貌しつつある。1イニング無安打2奪三振だった中信ブラザーズ戦では、140キロ台後半を連発していた。

「堀田は入団以来、いろいろな先輩やコーチにアドバイスをもらい、投球フォームをマイナーチェンジさせていきました。そんな中、桑田2軍監督の指示した今のフォームが一番合っているようで、今季一気にブレイクする可能性はある。となると、桑田2軍監督の発言力は相当増すでしょうね」(同)

 堀田の活躍とともに、今後の首脳陣のパワーバランスにも注目だ。

(飯山満/スポーツライター)

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