「自民党のよう」JFA反町康治技術委員長の発言はシャレではない…宮本恒靖新会長の組閣裏で進む「田嶋院政」

 日本サッカー協会(JFA)次期会長に内定している宮本恒靖専務理事による「組閣」が着々と進行中だ。

 JFAでは3月いっぱいで2016年から4期8年の長期政権を務めた現職の田嶋幸三会長が退任。4月から宮本氏が47歳の若さでJFAのトップに君臨することになる。代表主将として二度のW杯に出場し、「ツネ様」のニックネームで知名度は抜群の宮本氏を会長に“後押し”したのは、田嶋会長本人。

「田嶋さんが宮本新会長のレールを敷くべく、あえて“会長補佐”というポストを作って、G大阪の監督を解任されて浪人中だった宮本をJFAの理事に抜擢したんです」(夕刊紙記者)

 宮本体制の組閣だが、代表チーム強化のトップ反町康治技術委員長が3月いっぱいで退任するが、「任期満了」は表向きだ。というのも、反町氏は「変えようと思っても変わらないものがある、自民党のようにね」と意味深のコメントをしているためだ。

 その反町氏の後任は、影山雅永ユース育成ダイレクターが昇格する予定なのだが…。

「反町さんの場合は北京五輪代表監督やJリーグ新潟を初めてJ1に昇格させたキャリアがありますが、影山さんは筑波大大学院、ドイツ・ケルン大学と、田嶋会長と全く同じキャリアを歩んできた“秘蔵っ子”。現役時代にW杯出場はおろか、日本代表歴もありません」(サッカー担当記者)

 影山氏はこれまで宮本氏とのパイプもなく、代表強化のトップへの大いきなりの抜擢になる。つまり新会長の「組閣」の裏では、しっかり“田嶋院政”も構築中というシナリオなのだ。

「また田嶋さんは、転倒による頚椎損傷のため長期入院中の日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長の『代行』を務める話が浮上している。2人は同郷(熊本)で年齢も同じ。そもそも田嶋さんをJOC副会長(現在は退任)に呼んだのも山下さんですからね」(JOC担当記者)

 今に始まったことではないが、サッカーを含め日本スポーツ界の人材難の深刻度は増すばかりだ

(小田龍司)

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