消費増税前に「買うべきもの」「買ってはいけないもの」とは?

 消費増税まで1カ月を切り、早くも冬物商品を並べる店も現れている。2014年4月に消費税の税率が5%から8%に変更された際には、増税前の“駆け込み需要”に沸いた経緯もあり、各店はこうした需要を狙って早めの冬物商戦に突入した格好だ。

「大手スーパー『イオン』の一部店舗では、例年であれば9月下旬から販売する冬物を1カ月前倒しして、8月中から店頭に置きはじめました。また、『ビックカメラ』全店では10月以降に予定していた暖房器具の販売をすでに前倒ししており、インターネット通販サイトなどでは冬物のセール販売を始めているところもあります。消費増税後には“買い控え”が起こる可能性もあり、各店早め早めの対応をおこなっている印象ですね」(社会部記者)

 また、消費増税を前に“駆け込み値下げ”をおこなう店も増えている。「無印良品」では8月30日より大幅な値下げセールをスタートさせ、値下げ幅が一番大きいもので1万円引きもあるという。ただ、専門家によれば、消費増税前に買った方がいいものと後に買った方がいいものがあるといい、買い分けを勧めている。
 
「値下げセールの商品は早めに購入した方がいいのは当然ですが、9月に新製品が発表されるものも増税前に購入することをお勧めします。冷蔵庫や洗濯機などの白物家電は9月に新製品が投入されることが多いため、9月中に型落ちモデルが値下げされる可能性が高く、増税前に買ってしまった方がお得。また、ブランド品の購入を検討されているなら、こちらも増税前が狙い目です。基本的にブランド品はあまり定価に変動がないので、税率が上がる前に買ってしまった方が安上がりになるのです」(経済ジャーナリスト)

 逆に、増税前に買ってはいけないのが、テレビやオーディオなどの黒物家電だという。
 
「こうした商品は次々と新しい商品が登場することもあって、すぐに値下がりする傾向にあり、増税後からの値下がりを待った方が安く買える可能性があります。また、クレジットカードや電子マネーなどキャッシュレス決済で買い物をする方は、増税後に買い物をした方がお得になる場合があります。経済産業省は『キャッシュレス・消費者還元事業』を10月から実施する予定で、最大5%還元されるケースもあり、2%の増税があっても3%もお得になりますからね」(同前)

 しっかり判断して賢く買い物をしよう。

(小林洋三)

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