強気の姿勢がアダ?「ココイチ」人気が急降下のワケ

 カレーチェーンの店舗数では、2位の「ゴーゴーカレー」に1000店舗以上の大差をつけて圧倒的な首位を独走するカレー界のトップランナー「CoCo壱番屋」だが、ここに来て客数と売上高の減少が続いており、その人気に陰りが見えはじめている。
 
「運営会社の壱番屋が11月5日に発表した『2019年10月度月次情報』で、10月の既存店客数は前年同期比で94.7%、全店の売上も96.5%と減少していることが明らかになったのです。10月は消費増税によって消費税が10%に値上げされた影響もありますが、実は全店売上高の減少は9月から始まっており、既存店客数の減少は7月から4カ月連続となっているのです」(経済誌記者)

 じわりと客離れが進行している「CoCo壱番屋」。ネット上では《ちょっとトッピングを付けただけですぐに1000円を超えてしまう。もはや庶民の味とはいえない》《1000円以上となると、足を伸ばしても他でとなってしまう》《もともと安い店ではなかったけど、頻繁に値上げを繰り返しているうちに足が遠のいた》などの声が聞かれる。
 
「ココイチは、ハウス食品のルーを使用した素朴で飽きのこない味わいと、自在にカスタマイズできるトッピングの多さが支持を得て、牛丼チェーンの『吉野家』を凌ぐ店舗数にまで拡大してきました。しかし、今年3月の値上げによって、指摘のように少々のトッピングでも1000円を超えてしまうケースが増えたことにより、素朴にしては値段が高いと感じる人が増えたということでは。さらに消費増税によって10月からは割高感がさらに増しており、11月以降も苦戦を強いられる可能性は高いのではないでしょうか」(飲食店コンサルタント)

 強気な姿勢がアダとなるかもしれない。

(小林洋三)

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