新型コロナウイルスの感染拡大が日本国内でも深刻化する中、「東京ディズニーリゾート」(TDR)を運営するオリエンタルランドは、「東京ディズニーランド」(TDL)および「東京ディズニーシー」(TDS)の入園料を値上げするが、これに“ディズニー離れ”を懸念する専門家の声も少なくない。
「1月30日、オリエンタルランドは4月1日からTDLとTDSの大人の1デーパスポートを700円値上げすることを発表しました。両園は2019年10月1日に消費増税に伴い全てのチケットにおいて100円の値上げをしたばかりのため、大幅な値上げの発表にディズニーファンからは悲鳴の声が上がっていました」(フリーライター)
値上げ発表の同日、オリエンタルランドは19年4月~12月の決算を発表しているが、売上高は-2.4%、営業利益は-5.3%、純利益は-4.5%と、どれも前年比を下回っている。18年は35周年イベントがあったため、その反動で売上が落ちたとの見方が強いが、消費増税により値上げの影響を指摘する声もある。
「日本のディズニーが値上げしたといっても、世界のその他の地域にあるディズニーは入園料がさらに高いことから、海外から日本にやって来るディズニーファンには値上げはさほど影響しないかもしれません。しかし、今は新型コロナウイルスが世界的な問題となっていて、日本は中国に次いで2番目に感染者が多い国となっており、渡航禁止令を出している国もある。例え4月までに新型コロナウイルスの感染が落ち着いていたとしても、すぐに日本へ行こうとなるかどうか疑問です。また、日本国内では消費増税によって国内総生産(GDP)が大幅減しており、新型コロナウイルスの影響でさらに消費は冷え込んでいますし、700円の値上げというのは庶民にとっては大きなものになるのではないでしょうか」(経済専門家)
これまで入場者数を伸ばし続けてきたTDRだが、今年は厳しい1年になるかもしれない。
(小林洋三)