「東都7人衆」ではなかった!? 巨人が「あの高校生右腕」をドラフト1位指名か

“一本釣り”を狙ってくるかもしれない。

 今年のドラフト会議では即戦力と評価される大学生投手が多い。9球団が事前に1位指名選手を公表した昨年に対し、今季は広島の1球団のみだ。

「青学大・常廣羽也斗、東洋大・細野晴希、国学院大・武内夏暉など『東都7人衆』なんて言われ方もされています。どの投手も素晴らしいので、各球団はあえて公表しないことで牽制し合い、指名重複を避けて分散を狙っているとの声も聞かれました」(私立大学野球部指導者)

 昨年は浅野翔吾の指名に成功した巨人だが、指揮官が阿部慎之助監督に代わったことで、7人衆の1人でもある「母校・中央大の西舘勇陽投手が1位かも?」とも予想されている。ところがスポーツ紙記者が言うには、

「高校生投手を一本釣りするかもしれません」

 その高校生投手とは、茨城県・霞ヶ浦の右腕、木村優人だ。今夏の茨城県大会に12球団が勢揃いし、日米合わせて28人のスカウトがネット裏を陣取っていた。最速は150キロだが、セットポジションから足を上げてス〜ッと投げ込んでいく。力みがないから、打者は数字以上のスピードを感じる。巨人スカウトは「マウンドでの立ち姿が良い!」と大絶賛していた。

「3年生になってから投げ始めたスプリット、チェンジアップで空振りを取っていました。落ちる角度が鋭いため、ワンバンしてキャッチャーが一塁送球して三振になっていました」(前出・同)

 阿部監督は1位指名について、まだ何も決まっていないような口ぶりだったが、「立ち姿が良い」とコメントしたのは、来季から一軍バッテリーコーチに配置換えとなる実松一成スカウトなのだ。

 東都7人衆がいなければ、複数球団が確実に1位入札していたエース候補であり、「外れ1位か、2位で消える」とも予想されている。また、阿部監督は現有戦力の中堅、若手投手に伸びしろがあるとも捉えている。また、何人かの育成枠の投手にも将来性を感じているという。

「地方大学にも好投手が多い。2位以下でも残っているはず」(スポーツ紙記者)

 担当スカウトの配置換えは「未来のエース候補」に備えて、か? 

(飯山満/スポーツライター)

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