9月21日、飲食店を経営する正村綱良容疑者が、詐欺未遂容疑で逮捕された。警察の調べによると、正村容疑者は今年4月、他の詐欺グループメンバーと共謀し、仙台に住む90代の女性からキャッシュカードを騙し取ろうとしたという。
正村容疑者は元芸人で、10年ほど前に「タカダ・コーポレーション」という男女お笑いコンビの「おやきくん」としてプチブレイクした。
「当時の相方の『大貫さん』は80年に起こった『1億円拾得騒動』で1億円を拾ったトラック運転手・大貫久男さんの孫であることも話題となりました。タカダ・コーポレーションは、大貫さんが正村容疑者の顔を踏みつけるなどし、それに対し同容疑者が『不思議と嫌じゃない』と白目を剥き、最後は『タカダ・コーポレーション！』と2人仲良く踊るという、他に類を見ないアクロバティックなコントが大ウケし、一躍有名になったのです」（芸能ライター）
多くのお笑い番組にも出演したが、後に解散し、大貫さんは現在、芸人の夫とともに「夫婦のじかん」というコンビを組んでいる。そして、その大貫さんが、逮捕前の元相方の奇行とも言える破天荒なエピソードをネット上で披露していた。
「カネに困っていたと言われる正村容疑者とは違い、大貫さんはイラストレーターとしても活躍しており、数々の本を出版し、年収は1000万円を超えているそうです。そんな大貫さんは、自身が運営するサイト『note』の中で、正村容疑者の過去のエピソードを明かしています。大貫さんは正村容疑者について、『ある人に聞けば「めちゃくちゃ面白い奴」と言われ、またある人に聞けば「関わってはいけない輩」と言われる。いい人とか悪い人とか優しい人とか意地悪な人とか、そんな風にカテゴライズできない場所にいるような、今までに見たこともない人種なのだ』と評しており、突然中国に少林寺拳法を習いに旅立ったかと思えば、勝手にタカダ・コーポレーションのコンビ名を使って秋葉原で唐揚げ店をオープンするようなこともあったそうです。エピソードを読む限り、かなりぶっ飛んだ人物と言えますね」（前出・ライター）
いかに「今まで見たこともない人種」だったとはいえ、まさか特殊詐欺で逮捕されるとは、大貫さんも想像できなかったことだろう。
（佐藤ちひろ）
