また血税が注ぎ込まれるのか。2025年に開催される大阪・関西万博の会場建設費が、現在の1850億円から2000億円超に増える見通しであることが分かった。東京五輪も関連経費が当初の予定から5倍に膨れ上がった経緯もあることから、大規模イベントを開催する場合は国民投票を行うべきといった声も上がっている。
「万博の会場建設費は当初1250億円とされていましたが、20年12月に暑さ対策の設備変更があったため1850億円に引き上げられていました。今回は人件費や建設資材が高騰していることから2000億円超となる2度目の引き上げが実施される見通しとなっています。会場の建設費は国と大阪府・市、経済界で3等分して負担することになっており、西村康稔経済産業相は予算の確保を進めると述べていることから、多額の税金が投入されるとみられています」(経済ジャーナリスト)
負担が増えるのは会場の建設費だけではない。西村経産省は15日、万博の警備費を国が全面的に負担する考えを示した。当初、運営費を国は負担しない決まりになっていたが方針を変え、安倍元首相の襲撃事件や韓国・ソウルの繁華街、梨泰院で起きた雑踏事故の影響で運営費が809億円から大幅に増加するとみられていることから、「万全を期すために必要な費用は国が全面に立って確保する」という。
「東京五輪は当初予定していた予算7340億円から5倍の3兆6845億円になりましたが、大阪・関西万博も関連経費を含めれば1兆円規模になる可能性もあるとされています。読売新聞社が今年7月に実施した世論調査によると、万博に『関心がある』と回答したのはわずか35%となり、『関心がない』が65%と大きく上回っているのです。関心がないイベントに多額の税金が使われるのは納得がいなかい人も多いようで、ネット上では《大阪が勝手にやり出した万博に国から税金投入はおかしい》《こんな馬鹿げたことに血税が使われないよう、今後大規模イベントを招致する場合は国民投票をするべき》など不満の声が相次いでいます」(同)
果たして、大阪・関西万博にはどれだけの税金が使われるのだろうか。
(小林洋三)