北アフリカ出身の少年がパリ郊外で警官に射殺されたことをきっかけに、フランスで巻き起こる激しい暴動。2日にはパリ郊外のライレローズ市で、ヴァンサン・ジャンブラン市長の自宅が放火され、逃げる市長の妻子がロケット花火で攻撃され大けがをするという事態にまで発展した。
SNSやYouTubeなどでは燃え盛るパリ市内の様子や、若者による略奪行為の動画がアップされ、それを見ると現地がほぼ内戦状態のような大変な騒乱になっていることがわかる。
「自転車ロードレースの最高峰『ツール・ド・フランス』も最終日まで完走できるか心配する声がありますし、来年のパリ五輪にまで影響を及ぼすのではないかとの懸念まで出ています。ところが日本では、夏にフランス旅行を予定している人や現地に家族がいる人を除くと、やはり対岸の火事であまり大きな話題にはなっていません。普段パリからライフスタイルなどを発信しているフランス在住の日本人有名人も、暴動以来パッタリ沈黙していますからね」(芸能記者)
例えば元フジテレビアナウンサーの中村江里子は、夫と優雅なパーティーを楽しんだことを暴動直前にインスタグラムで報告して以来、更新はなく、現在はアカウントが見られない状態だ(5日時点、以下同)。元TBSの雨宮塔子からの報告も確認できないため、彼女たちの安否を心配する声とともに、「日本の女子アナは美食とおしゃれ以外は伝える気ゼロか…」といった揶揄も一部からあがっている。こういう時こそ、現地の人しかわからないリアルな状況を解説してほしいところだが、
「パリ在住のひろゆきさんはフランスで起こるデモをある意味で支持していたんですけどね‥‥最新の投稿はアフリカの風景でした(笑)」(前出・芸能記者)
そんな中、唯一、作家の辻仁成氏が「息子が住んでるマンションが放火された」と、写真付きでパリ在住の一人息子との克明なやり取りをブログで発信。辻氏はその時、イタリアのシチリアにいたという。
年金制度反対デモから貧困問題、そして今回の人種差別に起因する暴動に発展したフランス。この状況があと何週間続くかわからないが、裏返せばそれはオシャレ有名人たちの出番もしばらくないということかも?
(飯野さつき)