牛丼チェーン「松屋」は13日、平成の人気メニューを復活させる「懐かしのあのメニュー」シリーズの第3弾として「チキン定食」の販売を開始した。同メニューは1980年に80にも満たない店舗でのみ提供されていた、知る人ぞ知る“幻の商品”だそうで、早速食べに行ってみた。
“懐かしのあのメニュー”シリーズでは、第1弾の「トンテキ定食」や第2弾の「トマトカレー」と松屋の代表的人気商品が復刻されているが、チキン定食とは聞き覚えのない商品だと思ったら40年以上ぶりの復活になるという。もはや平成どころか完全に昭和レトロな商品だが、当時の味を風味まで完全に再現しているというので、おっさんが好きな味になっているはずだ。
チキン定食は肉3枚(680円)と4枚(780円)から選ぶことができ、今回は4枚をチョイスした。丸く成形された鶏肉を鉄板で焼き上げ、タマネギとニンニクじょうゆのタレがたっぷりとかけられている。鶏肉は非常にシンプルな味わいだが、タマネギとニンニクじょうゆのタレはしょっぱめでパンチもしっかりと効いている。かなり味が濃いので、白米が進むこと進むこと。定食のライスは並盛も大盛も特盛も同じ価格で提供されているため、肉4枚を注文するのであれば大盛以上が推奨だ。
さて、この商品が昔懐かしいレトロな味わいかと聞かれると、そんなこともないような…。むしろ、味濃いめでニンニクのしっかりと効いた味わいは今の世代にこそ喜ばれるものになっているのではないだろうか。40年以上前の人気の味が、一周回って令和の若者から昭和のおっさんまで楽しめるものになっていたという結果には驚くばかりだ。
(小林洋三)