「つばぜり合い」「しのぎを削る」「二刀流」…大ブーム「日本刀」にまつわる言葉はこんなにあった!

 刀にまつわる用語の使用頻度が、思いのほか高いと桐畑トール氏。

「普通にアスリートの試合や企業間競争などで『鍔競り合い』とか『鎬を削る』とか、ヤンキー言葉で『焼きを入れる』、新人研修で『鉄は熱いうちに打て』など、人に活を入れて鍛え直すみたいな言葉として使われています。また人間関係で『あの人とは反りが合わない』なんて言ったりしますけど、刀の鞘というのは木でできているので、古くなってくると替えるんですが、その時に新しい鞘と刀の反りがピタッと合わないとスッと入らないから、人との相性が悪いことに使われています。で、反りが合わないから別れた元彼とヨリを戻すことを『元サヤ』なんて言ったりしますけど、これも『元の鞘に収まる』の転用ですよね。さらに刀鍛冶では、師匠と弟子が呼吸を合わせて刀を叩いていくことが大事だと言われていて、相手の話に同意することを『相槌を打つ』と言いますが、そこでおかしなことをする奴を『お前、トンチンカンだな』と言ったりもします。刀を叩いていて、ヘンな音が出ることをトンチンカンと言ったらしいんですね」

 他にも刀剣用語は数多。日本人と刀剣の結びつきは古く、そして、深い。例えば、「鞘当て」「太刀打ちできない」「単刀直入」「付け焼き刃」「伝家の宝刀」「懐刀」「諸刃の剣」「両刀遣い」、そして、大谷の「二刀流」!

桐畑トール(きりはた・とーる)72年滋賀県出身。お笑いコンビ「ほたるゲンジ」、歴史好き芸人ユニットを結成し戦国ライブ等に出演。「BANGER!!!」(映画サイト)で時代劇評論を連載中。

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