親近感なら大谷より上!?レイズにも「二刀流」出現!

 タンパベイ・レイズのブレンダン・マッケイ投手が「8番・指名打者」で登場。大谷翔平に次ぐ2人目の“二刀流”プレーヤーがメジャーリーグに誕生した。
 
 左腕・マッケイは去る6月29日に先発し(現地時間)、2日に打者デビューしたわけだが、彼の出現は今後のメジャーリーグに大きな影響を与えそうである。
 
「大谷は投手として160キロ強を投げ、打者としても3番、4番を任されている。投打ともに一流です。かたやマッケイは打者では8番バッター、投手としてもまだまだ粗削りです」(在米ライター)

 しかし、2人目の二刀流出現により、メジャーの環境が一変しそうだという。まず、新人選手の育成システムに「新しい選択肢」が増えるだろう。

「投打ともにトップレベルというドラフト候補は、アメリカにも少なくありません。指名後の入団交渉でどちらか一方に絞ってきましたが、これからは『両方やりたい』と言う選手も増えてきそうです。今までは出場試合数の多いバッターに専念するタイプが多かったですが、投手もできれば、打者としての自身の稀少価値を高めることにもなりますから」(同前)

 大谷がメジャーデビューしたときは“二刀流はレアケース”と位置づけられていたが、マッケイの場合は「オレたちもできる、やってみたい」と思わせたようだ。

 メジャーリーグのドラフト会議は6月。マッケイの二刀流が「あと1カ月」早かったら、ドラフト候補生にも二刀流志望者が現れていたかもしれない。

「レイズというチームから2人目の二刀流が出現した意義も大きいと思います。レイズは昨季、中継ぎ投手を先発起用する変則継投策のオープナーを行い、メジャーリーグに新しい風を吹き込みました。投手と打者の兼用選手が出たことで、シンプルな試合出場選手を増やせるという観点からも、中継ぎ投手のベンチ入り人数を増やせますし、代打、守備、代走のスペシャリストを加える作戦も伝えられています」(特派記者)

 大谷よりも投打ともにスケールが小さいことで、米国の野球ファンはマッケイに親近感を持っているようだ。

 レイズはエンゼルスと同じアメリカン・リーグなので、近い将来、二刀流の直接対決も実現するだろう。大谷が規定打席数に到達しない本塁打王になり、マッケイが一塁の守備位置から救援登板なんてシーンも見られそうだ。
 
 一歩間違えれば草野球だが、メジャーリーグは大きな変革期に突入しそうだ。

(スポーツライター・飯山満)

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