NTTドコモは5日、携帯電話を新規契約して第三者に渡したり、名義貸ししたりする「闇バイト」についての注意喚起をおこなった。こうした闇バイトは数千〜数万円の報酬が得られるというが、それとは比べ物にならないほど大きな代償を支払うことになるので絶対に手を出してはならない。
同社によると、SNSやWEBサイト、知人等を介して携帯電話の新規契約等を促す闇バイトは、報酬を受け取れないまま契約者に携帯電話料金や端末代金の債務が残るおそれがあると説明。バイトを受ける際には電話料金を支払う必要はないと説得されるが、携帯使用者が料金を滞納した場合には契約者が代金を支払う義務を負わなければならないのだ。
また、ドコモに許諾を得ないまま有償で携帯電話回線を第三者に譲渡したり、他人名義の携帯電話を受け取った場合は「携帯電話不正利用防止法違反」となり、2年以下の懲役、または300万円以下の罰金に処せられることがあるという。さらには、詐欺罪に問われる可能性もあることから、闇バイトと関わりをもってしまった場合は警察に相談するよう呼びかけている。
「携帯電話を契約して第三者に譲渡したり、名義貸ししたりすると、これ以外にもダメージを受ける可能性があります。たとえば、携帯や名義を貸したことが携帯会社に発覚した場合、契約者は強制解約をさせられ、ブラックリストに登録される可能性があります。そうなると、契約していた携帯会社以外のキャリアでも新規契約することができなくなり、すなわち携帯自体が使えなくなってしまうのです。さらに、貸した携帯電話が犯罪に利用された場合、犯罪に加担をしたことになるので、刑事罰に問われることにもなるのです」(犯罪ジャーナリスト)
闇バイトに関わった若者が命を落としてしまった例もある。甘い言葉には絶対に騙されないようにしよう。
(小林洋三)