国際政治学者の三浦瑠麗氏が1月5日、総合解説を務める情報番組「めざまし8」(フジテレビ系)に出演。岸田文雄首相が1月4日、年頭記者会見で明らかにした「異次元の少子化対策」について苦言を呈した。
岸田首相は2022年の出生数が80万人を初めて割り込む公算が大きいことから、「異次元の少子化対策に挑戦し、大胆に検討を進める」と表明。「少子化の問題はこれ以上放置できない、待ったなしの課題」「子どもファーストの経済社会をつくり上げ、出生率を反転させなければなりません」と危機感を示した。6月までに子ども予算を倍増する政策の大枠を示すという。
番組で、岸田首相の異次元の少子化対策について聞かれた三浦氏は「異次元というところが話題になっていますけども、〝挑戦〟とおっしゃっているんですね。つまり〝すぐにはできないよ〟ということ」とピシャリ。続けて「少子化を反転させるっていうのはどの国もですね、非常に極めて困難なんですね」と甘くないとの見通しを語った。
異次元の少子化対策については、明石市長の泉房穂氏も1月5日更新のツイッターで岸田首相を非難。泉氏は子ども予算倍増の大枠が6月に示されることに対し、「どうして『今』じゃないのか。『防衛費』だと即断なのに『子ども予算』だと先送りの理由がわからない」と苦言を呈した。
国民も「私たちの住む次元でお願いします」「異次元の増税になる予感」「異次元はいいから堅実な少子化対策を」「異次元とまで表現した言葉の重み、わかっていますよね?」などと辛辣だ。
「岸田首相は異次元の少子化対策について〝大胆に検討を進める〟と表現しています。岸田首相は〝検討する〟という言葉を多用することから、〝検討使〟と揶揄されていることはあまりにも有名。22年後半には〝検討を加速〟という言葉を使い出し、〝検討〟から〝検討を加速〟に進化したと話題になりました。今回は検討が大胆になり、異次元へと飛躍。どんな少子化対策になるのか、期待しかありません」(週刊誌記者)
6月に示される大胆な検討の結果が楽しみだ。
(石田英明)