読売ジャイアンツは本日も憂鬱なり(1)真偽不明の怪情報が錯綜し

 今季低迷にあえぐ巨人が、次々と内憂にさいなまれている。その皮切りとなる〝衝撃の第一報〟が飛び込んできたのは、9月6日午後10時頃のことだった‥‥。

 巨人終身名誉監督の長嶋茂雄氏(86)が医療機関へ緊急搬送されたらしい─。

 そんな不穏な情報をキャッチした複数のメディアが確認作業に奔走。9月6日夜に本拠地・東京ドームで行われていたナイターを取材中の担当記者たちの間にも緊張が走り、現場は物々しい雰囲気に包まれた。翌7日の朝には複数の関係筋の話として「ミスター緊急入院」のニュースが一斉に報じられ、症状の程度は重くないと報じられたが、同日午後になって「都内病院の集中治療室で容態が悪化したようだ」などと、真偽不明の怪情報が錯綜した。国民栄誉賞も受賞した日本プロ野球界のレジェンドである超大物の緊急事態に備え、メディアも様々な準備に追われた。

「とにかく7日は大混乱の1日でした。その日の午後にテレビ各局や各新聞社にもたらされた『ミスター重篤説』は、うちの社もそうでしたが、各社の運動部ではなく社会部経由で広まったもの。それだけに『ミスターがヤバいみたいだ』と各社が色めき立ったのは言うまでもありません。これにはさすがに巨人側も慌てたようで、同日の東京ドームでのDeNA戦前に、各社の担当記者を集め流布される説を強く否定した。改めて『重篤な状態ではないから』と念押しする一幕もあったそうです」(スポーツ紙デスク)

 7日の試合後には原辰徳監督(64)も「とにかく回復を願う、祈る、というところです」と神妙な面持ちでコメント。加えて8日に球団側は娘の長嶋三奈さんの伝言を発表。自宅で尻もちをついた際に後頭部を打って脳内に多少の出血があったものの「意識は、はっきりしていて声も力強く元気です」と、快方に向かっている状態も明らかにされた。

 ここまでの経緯や8日から一般病室でリハビリを開始したことなどについても詳細に明かされ、ひとまずは多くのファンや球界関係者を安堵させたものだ。あとは一刻も早く、長嶋氏が元気な姿を公の場で見せてくれることを願うしかない。

*「週刊アサヒ芸能」9月29日号掲載。(2)に続く

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