羽田−ソウル航空路線再開でパックツアー爆売れも「順番が違う」の指摘

 日韓政府が、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中断していた羽田(東京)−金浦(ソウル)の航空路線を6月15日から再開することで最終調整に入っていることが明らかとなった。韓国ではすでに日本のパッケージツアーが爆売れしているという。

「日本政府は6月10日からコロナの影響で停止していた外国人観光客の受け入れを再開することを発表しましたが、実はそれよりも前の同月1日から羽田−金浦の再開を目標に協議を続けてきたそうです。ただ、空港職員などの確保が遅れたことで時期が遅れたものの15日には再開の目処がたったといいます。年間205万人が利用する人気路線の2年以上ぶりの再開ですから、冷え込んだ日韓関係の改善にも期待がかかります」(全国紙記者)

 19年8月から韓国国内では日本製品の不買運動、いわゆる「NO JAPAN」が盛んになっていたが、日韓の航空路線再開の見通しで売り出された日本パッケージツアーは予約2時間でおよそ10億ウォン(1億円)を売り上げるなど爆発的な人気になっているという。韓国の経済紙『毎日経済』は、日本パッケージツアーは当初1200席を販売したものの、人気のあまり175席を追加して2000人以上が日本行きを決定したと報じている。

「韓国では日本旅行の需要が爆発していますが、その一方で日韓の航空路線再開に厳しい目線を向ける日本のネットの意見もあります。曰く《日韓間には観光より先に解決すべき問題が山積しています国家間の基本合意の履行が最低限必要》《不法占拠、レーダー照射、条約の反故、福島への風評被害、放射能オリンピックとの揶揄…とても歓迎できる気分ではない》などとあり、また国家間の協定や合意事項が反故にされたままなのに《順番が違う》というわけです。冷え切った日韓関係を改善させることは重要ですが、否定的な意見も少なくありません」(ネットライター)

 日韓の諸々の問題と韓国人観光客の受け入れ再開は別の話とは分かっていても、釈然としない人も多いようだ。

(鈴木十朗)

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