そんな中、アメリカやイギリスの情報機関には、シロビキ内の異変を伝える内部の機密情報が続々ともたらされている。一部にはウクライナ経由のものも含まれているが、以下に示すごとく、いずれもクーデターや暗殺の決行が近いことを裏付ける爆弾情報だ。
◆シロビキの中にプーチンの暗殺を目論むグループがすでに結成されている
◆ボルトニコフFSB長官はこのシロビキグループと手を組み、クーデターによる政権転覆も含めた作戦の具体化に着手している
◆ショイグ国防相はFSBへの接近を図りつつ、プーチンの身辺に空白を生じさせるべく、ボディーガードの一部を交代させた
では、クーデターや暗殺は具体的にどのような方法で決行されるのか。国際政治アナリストが、戦慄の全貌を明らかにする。
「決行の第1順位はクーデターですが、第2順位の暗殺も含めて、主導するのはFSB内に組織された特殊部隊です。FSBをはじめとする政府機関には軍とは別の武力部隊が配備されており、FSBの特殊部隊がボディーガードの一部と連携してプーチンを急襲し、捕縛します。この間、ロシア軍は見て見ぬフリを決め込み、クーデターの決行を陰で支援する。クーデターの成功後、捕縛されたプーチンは軍事法廷で極刑を言い渡され、絞首や銃殺、あるいは斬首などによって処刑されます。電撃公開処刑の場所はズバリ、クレムリンを見上げる赤の広場です」
そしてクーデター作戦がいずれかの段階で頓挫すると判断された場合には、プーチン大統領の周囲を四重に取り囲んでいるボディーガードの内通協力者、あるいは16年に新設された国家親衛隊の内通協力者の手によって、暗殺が決行されるという。国際政治アナリストの見立てはこうだ。
「目下、プーチンに代わる新大統領の有力候補とみられているのはボルトニコフFSB長官です。しかし排除作戦成功の立役者とはいえ、プーチン政権を支えてきたボルトニコフでは、プーチンが再構築してきた旧ソ連体制が名実ともに崩れ去ったことを世界に示すのは難しい。そこで新たな最有力候補として浮上してきているのが、反政府活動家のナワリヌイ氏です。同氏にはプーチンの配下によって毒殺されかけた過去があり、新生ロシアをアピールするにはもってこいの人物なのです」
ただし、時と場合によっては、ウクライナのゼレンスキー大統領(44)が統一ロシアの新大統領に抜擢されるという、世界がアッと驚くウルトラCも考えられなくはない、と─。
ウクライナを乗っ取ろうとしていたロシアが、ウクライナに乗っ取られる。プーチン大統領にとってはまさに「ミイラ取りがミイラになる」を地で行く悪夢のような展開だが、いずれにせよプーチン排除とプーチン・ロシアの消滅はもはや、時間の問題となっているのだ。
*「週刊アサヒ芸能」4月14日号より