スマホ“非純正バッテリー”の火災事故多発!「頼むから純正を売ってくれ」の声も

 製品評価技術基盤機構(NITE)は、スマートフォンなど非純正バッテリーによる火災などの事故がここ5年で134件あり、直近3年では家屋が全焼する事故も毎年発生していることから注意を呼びかけたが、これにネット上では《純正を売らないメーカーも悪い》といった声もあがっている。

「非純正バッテリーとは、製品を発売するメーカーとは異なる事業者がメーカーに無許可で製造しているバッテリーのことで、NITEによれば純正品と比べて『設計不良で異常発生時に安全保護装置が作動しないリスク』が高く、『品質管理が不十分な場合があり、普通に使っても事故に至るリスク』も高く、『事故が発生した際、取り付けた機器のメーカーの対応や補償を受けられない場合がある』としています」(社会部記者)

 非純正バッテリーによる事故の多くは使用中や充電中に発生しているが、最近では充電後に置いていただけで発火する事故も報告されているといい、NITEは「説明文などで日本語表記がおかしいもの」「他の製品と比較して極端に安価なもの」「評価レビューなどにおいて、おかしな日本語表記で高評価のみ付けられているもの」は特に注意が必要としている。

「これにネット上では、《じゃぁ純正バッテリー売ってくれよ》《メーカーが純正品をオプションで販売しないのも悪い。バッテリーが切れたら買い換えろってのもヒドい話》といった声も少なくありませんでした。これはスマホメーカーに対しての指摘だと思いますが、確かにスマホのバッテリーは純正品が販売されておらず、純正品と交換するためには正規サービスプロバイダなどに持ち込まなければならないものも多い。

 しかし、これはスマホが進化したことで充電を長持ちさせるためにバッテリーを内蔵式の『リチウムポリマー』にしているからなのです。簡単に言ってしまえば、このバッテリーは素人では簡単に交換することが出来ないような高度な技術が使われているので、それを名前も知らないような中華メーカーの非純正バッテリーを使用すれば、いかに危険かというのもお分かりいただけるのではないでしょうか」(ITジャーナリスト)

 非純正バッテリーには廃棄が困難なものもあるので、捨てたいのに捨てられないというリスクにも注意が必要だ。

(小林洋三)

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